この記事は初心者の方向けです。
1.特長
- エアコンプレッサーと接続し、圧縮空気を動力として、ネジを締め付けたり緩めたりするための空圧工具です。アルミサッシの組み立て、木工作業のネジ締め作業、組み立てラインでのネジ締め作業、など幅広い分野で使用されています。エアーインパクトドライバーなどと区別するために、エアースクリュードライバーとも呼ばれています。
- 空圧工具は、同等能力の電動工具に比べて小型・軽量でパワーがあります。
- アンビル(先端部)に六角軸ビットを取り付けて使用します。
六角軸ビットについて
一般的なエアードライバーの六角軸ビットは、電動ドライバーと同様の6.35mmとなっています。ごく一部ですが、5mmの六角軸ビットや8mmの六角軸ビットを装着可能な機種もあります。- トルクコントロール・低騒音・出力調整、などの機能を備えた機種もあります。
トルクコントロール機能とは
あらかじめ設定したトルクに達すると自動的にエアを遮断する機能です。これにより、一定のトルクでの締め付けが可能です。2.種類
六角軸ビット取り付け軸による分類
5mm/6.35mm/8mm
形状による分類
ピストル型
一般的な形状です。横向き・上向き・下向きなど様々な方向でネジ締め作業が行えます。自動車整備工場や現場など様々な分野で幅広く用いられています。
ストレート型(ペン型)
本体がペンのような形をしています。工場での組み立てラインなどの流れ作業で用いられています。
アングル型(コーナー型)
ピストル型やストレート型では入らないような狭い箇所でのネジの着脱に用いられます。
スタート方式による分類
始動レバー式
始動レバーを押すことで吸入部にエアが通り、モーター部が回転するタイプです。
プッシュ始動式
ビットをネジに押し付けることでエアが通り作動するタイプです。レバーを押す負担を無くすことができます。
レバープッシュ始動式
始動レバー式とプッシュ始動式を組み合わせたタイプです。始動レバーを押すとエアが通り、ビットをネジに押し付けるとビットが回転します。
3.主なメーカー
ベッセル
エアーモーターでぐいぐい締まる
エアードライバー GT-PLIXDは小型・軽量・高速回転のエアードライバー。市販のφ8のエアチューブを取り付けることで排気音が抑制。
NPK
軽量で高出力
スクリュウドライバー SD4は用途により一般産業用にも適した使い易いツール。
瓜生製作所
間欠トルクで低反動
クッションクラッチドライバー US-3.5A US-4はトルク調整機構付き。スプリングで調整されたクラッチの噛み合わせ打撃作動によって生じるトルクでねじを締め付け。
4.選び方
- 使用するネジの径(mm)を確認してください。
- 締めるネジの頭(プラスネジ・マイナスネジ・トルクスネジなど)に合ったビットの種類を確認してください。
- 用途に合った形状を選択してください。
- 用途に合ったスタート方式を選択してください。
- カプラやプラグが付属しているかを確認してください。付属していない場合は、エアー取り入れ口のサイズに応じたカプラ・プラグを別途用意する必要があります。
- 空気消費量(m3/min)を確認してください。
- 最大締め付けトルク(N・m)を確認してください。
ISO規格表記 Rc(=テーパーめねじ) G(=ストレートねじ) |
旧JIS規格表記 | サイズ(インチ) |
Rc1/8 | PT1/8 | 1/8″ |
Rc1/4 | PT1/4 | 1/4″ |
G1/4 | PF1/4 | 1/4″ |
※NPT1/4といった表記の機種もありますが、これはアメリカ管用の規格のため、PT=NPT間での接続はできません。