テスターのおすすめと使い方を丁寧に解説【家庭用から電気工事まで】

テスターの種類・選び方とおすすめ機種を解説

テスターとは

テスターは、回路計マルチメーターなどとも呼ばれ、内部の回路を切り替えることで直流・交流の電流や電圧、抵抗などを調べることができる計測器です。機種によっては、この他にも静電容量・周波数・ダイオード・温度・デューティ比などを測定できるほか、導通試験・検電の機能を備えているものもあります。主に電気設備業者などが使う測定機器になりますが、家庭での車・バイクの整備や家電の修理といったDIYでもよく使われます。

テスター使用イメージ
テスター使用イメージ

適切に使えば、電気を見える化できる大変便利な道具ですが、使い方を間違えると、やけどなどの怪我の原因になり、測定対象やテスターそのものを壊してしまうことになりますので、最低限の使い方はしっかり確認する必要があります。

この記事では、テスターの種類や選び方と、用途別のおすすめ機種を解説してきます。

テスターでできること

テスターの基本的な測定対象は、直流/交流の電圧・直流の測定や抵抗の測定ですが、機種によってはこれ以外にも様々な測定に対応します。

テスターに後から測定項目を追加することはできませんので、購入する前に測りたい項目にそのテスターが対応しているかをしっかりと確認する必要があります。仕様覧や測定レンジ欄をチェックしましょう。ここでは、主要な測定モードをまとめてみました。アイコンはHIOKI製テスターでの表示例になります。

テスターの測定モード一覧
モード 概要
直流電圧
(DCV)
直流電圧 太陽光パネルやバッテリー、車やバイクといった車両の電装系などに使われている直流の電圧を測定します。
交流電圧
(ACV)
交流電圧 家庭用電源を始めとする様々な電気設備に使われている交流の電圧を測定します。
直流電流
(DCA)
直流電流 直流の電流を測定します。直列に接続する必要があるため、回路を切断して、間にテスターをつなぎます。
交流電流
(ACA)
交流電流 交流の電流を測定します。直列に接続する必要があるため、回路を切断して、間にテスターをつなぎます。
抵抗
(Ω)
抵抗 電気の流れにくさ=抵抗を測定します。
静電容量
(F)
静電容量 電子回路に使われているコンデンサの容量を測定します。
周波数
(Hz)
周波数 電気回路の周波数を測定します。
ダイオード ダイオード LEDなどのダイオードの故障を診断します。
導通 導通 回路が電気的につながっているかを測定します。断線のチェックができます。
検電 検電 回路に電気が流れているかを測定します。
温度
(TEMP)
温度 エアコンの吹出口の温度や液体・固体の温度などを測定します。
デューティ比
(DUTY・%)
パルス信号のオンとオフの比率を測定します。
電池チェック 乾電池の残容量を測定できます。乾電池は負荷をかけた状態でないと正しい容量が測れませんが、このモードが有るテスターでは負荷をかけだ状態での測定ができます。
参考・アイコン:日置電機株式会社

豆知識 ~直流と交流の違いとは~

直流(Direct Current、略して「DC」)とは、電気の流れる方向(プラスとマイナス)と大きさ(電圧)が一定で変化しない流れ方のことです。一番わかりやすい例は乾電池で、プラスとマイナスを間違えて取り付けると動きません。乾電池の他にも、スマートフォンやノートパソコンのリチウムイオンバッテリー、車やバイクなどの12V鉛バッテリー、ソーラーパネルも直流になります。


一方、交流(Alternating Current、略して「AC」)は電気の流れる方向と大きさが周期的に変化する流れ方になります。一番わかりやすい例はどの家庭にもあるコンセントですね。流れが周期的に変化するので、電源プラグをコンセントに左右逆にさしても問題なく使用できます。


ちなみに、この周期的な流れの変化のことを周波数(Hz)といい、西日本では毎秒60回(60Hz)、東日本では毎秒50回(50Hz)変化しています。蛍光灯やLEDもこの周波数に合わせて点滅しており、人の目ではわかりませんが、ビデオカメラなどで撮影するとチラついて見えるのはこのためです。

直流と交流
直流と交流の違い(関西電力

このように、電気の流れる仕組みが違うので、直流と交流をそのままつないで使用することはできませんし、そもそも接続する端子が違います。


スマートフォンやノートパソコンなど、バッテリーを搭載している電気機器に充電するときには、充電器を使いますよね。充電器は別名ACアダプターとも呼ばれており、これによって、家庭に送られてくる交流をバッテリ用の直流に変換してるのです。また、バッテリーを搭載していなくても内部回路は直流の電気機器もあり、デスクトップパソコンやDCモーター扇風機などは内部に備えた変換器(AC/DCコンバーター)で、交流を直流に変換して使っています。

検電器で十分な用途も

本題に入る前に検電器をご紹介します。検電器はその名の通り、電気が流れているかいないかを測定するための機器です。実際に何アンペア流れているかといった電流測定や抵抗測定などに使うのではなく、単純にその電線に電気が流れているかどうかだけを調べたいのであれば、手軽に使うことができる検電器の方がおすすめです。

検電器使用イメージ
検電器使用イメージ

検電器は電気が流れていることを検知すると光や音で通知するので、簡単に通電を確認することができます。最高で600~1000Vまでを検知できる低圧用と、7000Vまで検知できる高圧用、2万5千ボルトや55万ボルトなどの超高圧を検知できる特別高圧用の3種類がありますので、DIYで使うのであれば低圧用を選びましょう。

検電器のおすすめ機種

日置 検電器(交流専用) 3481
日置 検電器(交流専用) 3481
販売価格:¥4,824 (税込)
使用電圧範囲交流 40V〜600V
機能オートパワーオフ・LEDライト付
寸法(mm)20(W) × 126(H) × 15(D)
重量30g
ポケットサイズの検電器

検電時には、赤色LEDとブザーで通知します。感度調整機能付き(40〜80V)で、使用環境に合わせた最適な感度で検電できます。暗所で、測定部や手元の確認に便利な白色LEDライト付きです。電池の消耗具合を測定することもできます。「Amazon’s Choice」にも選ばれており、数多くのレビューを集める人気の検電器です。

ビルディで見る

Amazon.co.jpで見る

楽天で見る

メーカーサイト

検電器の使い方(HIOKIJapan)
エーモン 検電テスター(LED光タイプ) DC6V~DC24V 4932
エーモン 検電テスター(LED光タイプ) DC6V~DC24V 4932
販売価格:¥550 (税込)(※2021/11/04時点)
使用電圧範囲直流 6V〜24V
車・バイクの整備に使うならこの検電器

車やバイクで使われる直流12Vなどの検電に最適な検電器です。24Vまで対応するので、トラックでも使用できます。

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光に加えてブザーで通電を通知するタイプもあります。日中の屋外など光が見えにくい場所でも安心です☟

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検電テスターの使い方(エーモン)

デジタル式とアナログ式、どっちのテスターがいいの?

デジタルテスター
デジタル式
アナログテスター
アナログ式

それでは本題に入っていきましょう。

テスターを選ぶ時にまず決めなければならないことは、デジタル式のテスターにするかアナログ式のテスターにするかということです。デジタル式とアナログ式の最大の違いは、上の2つの画像からも分かる通り、数値の表示方法が違うという点です。

アナログ式では、針が指している指示値と、測定しているレンジのメモリを照らし合わせて数値を読み取ります。一方デジタル式では、ディスプレイに数値が表示されるので、直読ができます。読み方以外にもデジタル式にはオートレンジ機能モード自動判別機能など様々なメリットがあります。もちろんアナログ式にもアナログ式ならではのメリットがあります。

デジタル式の主なメリット

  • オートレンジ機能・自動判別機能などがあり、迷わずに使うことができる
  • アナログ式では高級機でしか測れない交流電流が、比較的安価な機種でも測れる
  • 数値を直接表示するので、読み取り間違いがおきない
  • バックライトで暗い場所でも数値が見やすい
  • 小型化ができ、ポケットに入れて持ち運べる機種もある
  • 小数点以下5桁の表示ができる機種もあり、正確な値を出せる
  • 導通確認時にブザーやLEDで通知するのでわかりやすい
  • 最大値を表示し続けるピークホールド、数値の記録時に便利なデータホールドが使える
  • バックライトで暗い場所でも数値が見やすい
  • テストリードをプラスとマイナス間違って当てても故障しない

アナログ式の主なメリット

  • 針の振れが直感的にわかるので、変動する数値の読み取りがしやすい
  • 電流や電圧の測定では電源がいらない(電池を入れていなくても測定ができる)
  • 反応がはやい

おすすめはデジタル式

このように両方ともメリットはありますが、デジタル式のほうがメリットが多いので使い勝手という面からデジタル式がおすすめです。

テスターの精度と価格について

テスターの精度について

テスターは、1,000円以下のものから50,000円を超えるものまで数多くの機種がラインナップされています。様々な測定モードを備えているのに安かったり、機能はあまりないのに高かったりして、戸惑ってしまうことも多いかと思います。価格の差には様々な要因がありますが、注目すべき点に精度があります。

様々な測定モードを備えているのに低価格の場合は、精度が低い可能性があります。一方、機能はあまりないのに高価格な場合には、精度も高い事が考えられます。機能やモードの種類だけではなく、精度もチェックしてみましょう。

また、精度以外の面としては、耐久性や、部品の品質なども関係してきます。

一般的に、プロが業務で使うのであれば、5,000円台以上、強いて言えば10,000円台以上のテスターが良いと言われています。これは機能もさることながら、仕事道具としての精度や耐久性、品質などを考慮すると最低限そのくらいの価格の機種が必要だろうという考え方になります。DIYや電子工作レベルでしたらそこまで精度は必要なく、使用頻度もさほど高くはないと思われるので、5,000円台未満の低価格帯の機種でも問題ないでしょう。

デジタルテスターの精度について

デジタルテスターでは確度と表され、±0.5% rdg. ±2 dgt.などと記されています。この値が小さくなればなるほど誤差が少なくなるということになります。1つ目の「±0.5% rdg.」は読み取り値の誤差、2つ目の「±2 dgt.」は最小表示単位の誤差を表しています。

計算例1

  • 確度:±0.7% rdg. ±4 dgt.
  • 測定レンジ:200.0V(最小分解能0.1V)
  • 測定値:100.0V
  1. rdg誤差は、100.0Vの0.7%で±0.7V
  2. dgt誤差は、最小表示単位(最小分解能)が0.1Vのため±0.4V
  3. 1と2を合計した誤差は±1.1Vとなり、測定値が100.0のため、±1.1%の誤差

よって、測定値が100.0Vとなっている場合には、真の値は98.9~101.1Vの範囲内にあるということになります。

計算例2

  • 確度:±0.025% rdg. ±2 dgt.
  • 測定レンジ:200.0V(最小分解能0.1V)
  • 測定値:100.0V
  1. rdg誤差は、100.0Vの0.025%で±0.025V
  2. dgt誤差は、最小表示単位(最小分解能)が0.1Vのため±0.2V
  3. 1と2を合計した誤差は±0.225Vとなり、測定値が100.0のため、±0.225%の誤差

よって、測定値が100.0Vとなっている場合には、真の値は99.775~100.225Vの範囲内にあるということになります。

このように、計算例1の場合には、1V前後の誤差が出ましたが、計算例2では0.2V前後の誤差に抑えられています。

アナログテスターの精度について

アナログテスターでも確度と表される点は変わりませんが、指示最大値に対する割合になります。

計算例1

  • 確度:最大目盛値の±2.5%以内
  • 測定レンジ:300.0V
  • 測定値:200.0V
  1. 指示最大値が300.0Vのため、確度は±7.5V

よって、測定値が200.0Vとなっている場合には、真の値は192.5~207.5Vの範囲内(誤差約±4%)にあるということになります。

計算例2

  • 確度:最大目盛値の±2.5%以内
  • 測定レンジ:300.0V
  • 測定値:100.0V
  1. 指示最大値が300.0Vのため、確度は±7.5V

よって、測定値が100.0Vとなっている場合には、真の値は92.5~107.5Vの範囲内(誤差約±8%)にあるということになります。

このようにアナログテスターの場合は、指示最大値より測定値が小さくなればなるほど、誤差が大きくなる傾向にあります。

また、そもそもアナログテスターはデジタルテスターと比べて精度は低くなります。

デジタルテスター

デジタルマルチメーターメインイメージ

ディスプレイに計測値が直接表示されるデジタル式のテスターです。アナログ式にはないメリットが多数あり、現在では主流のタイプになります。初めてテスターを買うのであれば、特におすすめです。

おすすめのデジタルテスター

それでは早速、デジタルテスターのおすすめ機種をご紹介します。機能の有無や性能によって、DIY向けとプロ向けに分類しています。選び方や特徴をより詳しく知りたい方は、こちらからご覧ください。

DIY向けのおすすめ機種

OHM(オーム電機) デジタルマルチテスター 普及型 TDX-200 (04-1855)
OHM(オーム電機) デジタルマルチテスター 普及型 TDX-200 (04-1855)
販売価格:¥1,000 (税込)(※2021/11/04時点)
測定モード直流/交流電圧・直流電流・抵抗・電池チェック・ダイオード
直流電圧200mV・2V・20V・200V・600V
交流電圧200V・600V
直流電流2mA・20mA・200mA・10A
抵抗200Ω・2kΩ・20kΩ・200kΩ・2000kΩ
カウント1999
コストパフォーマンスに優れるDIY向けテスター

直流・交流の電圧と、直流電流、抵抗、電池チェックが行えるコストパフォーマンスに優れたDIY向けテスター。電池チェックは1.5V乾電池とボタン電池、9V角型電池に対応。Amazon.co.jpでもランキング上位の人気のテスター。

プロ向けのおすすめ機種

日置 カードハイテスター 3244-60
日置 カードハイテスター 3244-60
販売価格:¥5,154 (税込)
測定モード直流/交流電圧・抵抗・導通
直流電圧420mV・4.2V・42V・420V・500V
交流電圧4.2V・42V・420V・500V
抵抗420Ω・4.2kΩ・42kΩ・420kΩ・4.2MΩ・42MΩ
検波方式平均値整流
カウント4199
機能オートパワーセーブ・オートレンジ・導通ブザー
軽量・コンパクトで、ポケットに入れて持ち運べるカード型テスター

重さわずか60g、厚さ9.5mmのカードサイズ。テストリードも収納できるハードケース付。測定カテゴリ「CAT III 300V」「CAT II 600V」対応で安全に測定が可能。金メッキを採用したプローブは、先端長15mmでコンセントの奥まで届く。 「Amazon’s Choice」にも選ばれ、高い評価を集める人気のテスター。

カスタム デジタルマルチメータ CDM-36
カスタム デジタルマルチメータ CDM-36
販売価格:¥6,653 (税込)
測定モード直流/交流電圧・直流/交流電流・抵抗・静電容量・周波数・ダイオード・導通・デューティ比
直流電圧60mV・600mV・6V・60V・600V・1000V
交流電圧60mV・600mV・6V・60V・600V・750V
電流60mA・600mA・6A・10A
抵抗600Ω・6kΩ・60kΩ・600kΩ・6MΩ・60MΩ
検波方式真の実効値整流
カウント6000
機能導通ブザー/LED・データホールド・オートレンジ・オートパワーオフ・バックライト
作業着のポケットにも入るハンディサイズ。

測定カテゴリ「CAT III 600V」「CAT II 1000V」対応。バックライト付きで、暗い所での作業時も数値の確認がしやすい。電源は、入手が容易な単4型乾電池2本。

カスタム デジタルマルチメータ CDM-7100
カスタム デジタルマルチメータ CDM-7100
販売価格:¥8,144 (税込)
測定モード直流/交流電圧・直流/交流電流・抵抗・静電容量・周波数・ダイオード・導通・検電・温度・デューティ比
直流電圧60mV・600mV・6V・60V・600V・1000V
交流電圧60mV・600mV・6V・60V・600V・750V
電流600μA・6000μA・60mA・600mA・6A・20A
抵抗600Ω・6kΩ・60kΩ・600kΩ・6MΩ・60MΩ
検波方式真の実効値整流
カウント6000
機能導通ブザー/LED・データホールド・オートレンジ・レンジホールド・非接触検電・オートパワーオフ・テストリード収納・バックライト・LEDライト付
CAT.IV対応で電力量メータにも使用可能な、様々な現場で活躍できる多機能タイプ

測定カテゴリ「CAT III 600V」「CAT IV 1000V」対応。本体上部の検知部を近づけ、交流電圧を検知したらブザーとLEDで通知する非接触検電機能(NCV)付。バックライト付きで、暗い所での作業時も数値の確認がしやすい。便利なLEDライトも装備。衝撃を緩和するホルスターケース付きで、テストリードの収納も可能。

三和電気 デジタルマルチメーター CD771
三和電気 デジタルマルチメーター CD771
販売価格:¥10,841 (税込)
測定モード直流/交流電圧・直流/交流電流・抵抗・静電容量・周波数・ダイオード・導通
直流電圧400mV・4V・40V・400V・1000V
交流電圧4V・40V・400V・1000V
電流400μA・4000μA・40mA・400mA・4A・10A
抵抗400Ω・4kΩ・40kΩ・400kΩ・4MΩ・40MΩ
検波方式平均値整流
カウント4000
機能導通ブザー/LED・データホールド・オートレンジ・レンジホールド・耐衝撃・オートパワーオフ・バックライト
LEDが点灯する導通チェック機能と1.5Vバッテリーチェックレンジ付

測定カテゴリ「CAT III 600V」「CAT II 1000V」対応。電流測定機能に高遮断容量(30kA)ヒューズ搭載。二重成形により外周部は衝撃に強いエラストマーを採用。電源は、入手が容易な単3型乾電池2本。

HIOKI デジタルマルチメータ DT4221
HIOKI デジタルマルチメータ DT4221
販売価格:¥16,830 (税込)
測定モード直流/交流電圧・周波数・導通・検電
直流電圧600mV・6V・60V・600V
交流電圧6V・60V・600V
検波方式真の実効値整流
カウント6000
機能導通ブザー/LED・データホールド・オートレンジ・レンジホールド・測定対象自動判別・耐衝撃・非接触検電・バーグラフ表示付・オートパワーセーブ・ローパスフィルター・テストリード収納・バックライト
電圧測定をメインとする用途に最適な1台

測定カテゴリ「CAT III 600V」「CAT IV 300V」対応。電流レンジ、抵抗レンジ、ダイオードテスト非搭載でより安全性を追求。さらに、検電機能搭載で電工現場に最適なテスター。交流と直流を自動判別して測定する「AUTO V」モード搭載で、よりスピーディーな測定ができる。電源は、入手が容易な単4型乾電池1本。バックライト付きで、暗い所での作業時も数値の確認がしやすい。国内設計・製造、安心の3年保証。

共立電気 AC/DCクランプ付デジタルマルチメータキューメイド KEWMATE2012RA
共立電気 AC/DCクランプ付デジタルマルチメータキューメイド KEWMATE2012RA
販売価格:¥17,673 (税込)
測定モード直流/交流電圧・直流/交流電流・抵抗・静電容量・周波数・ダイオード・導通
直流電圧600mV・6V・60V・600V
交流電圧6V・60V・600V
電流60A・120A
抵抗600Ω・6kΩ・60kΩ・600kΩ・6MΩ・60MΩ
検波方式真の実効値整流
カウント6000
機能導通ブザー・データホールド・オートレンジ・耐衝撃・バーグラフ表示付・クランプ付・オートパワーセーブ・テストリード収納
クランプ付きで120Aまで測定可能

測定カテゴリ「CAT III 300V」「CAT II 600V」対応。収納に便利なポケットサイズテスター。衝撃に強いホルスターケースで、テストリードとクランプを収納できる。電源は、入手が容易な単4型乾電池2本。「Amazon’s Choice」にも選出。

三和電気 デジタルマルチメーター PC710
三和電気 デジタルマルチメーター PC710
販売価格:¥19,695 (税込)
測定モード直流/交流電圧・直流/交流電流・抵抗・静電容量・周波数・ダイオード・導通・検電・温度・デューティ比
電圧60mV・600mV・9.999V・99.99V・999.9V
電流600μA・6000μA・60mA・600mA・6A・10A
抵抗600Ω・6kΩ・60kΩ・600kΩ・6MΩ・60MΩ
検波方式真の実効値整流
カウント9999
機能導通ブザー・ピークホールド・データホールド・オートレンジ・レンジホールド・非接触検電・バーグラフ表示付・データ転送・オートパワーセーブ・バックライト
デュアル表示機能搭載

測定カテゴリ「CAT III 600V」「CAT II 1000V」対応。「電圧や電流値とその周波数」や「電圧や電流のAC成分とDC成分」など同時表示させるデュアル表示機能搭載。接触/非接触により導体の通電/非通電を調べる電界検出機能搭載。別売の専用ソフトウエアと光リンクUSBケーブルを使用して、パソコンへデータの取込が可能。スマートフォンでのデータ取り込みにも対応。「Amazon’s Choice」にも選出。

HIOKI デジタルマルチメータ DT4281
HIOKI デジタルマルチメータ DT4281
販売価格:¥56,802 (税込)
測定モード直流/交流電圧・直流/交流電流・抵抗・静電容量・周波数・ダイオード・導通・検電・温度
電圧60mV・600mV・6V・60V・600V・1000V
電流600μA・6000μA・60mA・600mA
交流電流
(クランプ使用時)
10A・20A・50A・100A・200A・500A・1000A
検波方式真の実効値整流
カウント60000
機能導通ブザー/LED・ピークホールド・データホールド・オートレンジ・レンジホールド・データロギング機能・耐衝撃・データ転送・オートパワーセーブ・ローパスフィルター・テストリード収納・バックライト
電工現場に最適な安全設計、HIOKIデジタルマルチメーターのフラッグシップモデル

測定カテゴリ「CAT III 1000V」「CAT IV 600V」対応。DCV基本確度±0.025%の高精度テスター。別売のクランプを使用することで、AC1000Aまでの大電流も測定可能。電圧と周波数が同時に見れるデュアルディスプレイを装備。オプションの通信パッケージを使用することで、測定データをパソコンに移行、確認・保存が可能。電源は、入手が容易な単3型乾電池4本。国内設計・製造、安心の3年保証。

FLUKE デジタルマルチメーター(防水・防塵型) 28-2
FLUKE デジタルマルチメーター(防水・防塵型) 28-2
販売価格:¥68,123 (税込)
測定モード直流/交流電圧・直流/交流電流・抵抗・静電容量・周波数・ダイオード・導通・温度・デューティ比
電圧600mV・6V・60V・600V・1000V
電流600μA・6000μA・60mA・400mA・6A・10A・(20A)
抵抗600Ω・6kΩ・60kΩ・600kΩ・6MΩ・50MΩ
検波方式真の実効値整流
カウント19999
機能導通ブザー・ピークホールド・データホールド・オートレンジ・レンジホールド・防塵防水・耐衝撃・バーグラフ表示付・オートパワーオフ/セーブ・ローパスフィルター・バックライト
過酷な環境下での使用に耐える最強テスター

IP67の防水・防塵仕様、3mの落下に耐えうる設計、-15°C~55°C(20分間は-40°Cでも可)の幅広い対応温度、湿度95%対応の最強テスター。測定カテゴリは「CAT IV 600V」「CAT III 1000V」に対応。測定モードや機能も豊富で、どんな環境のどんな計測作業でもパワフルにこなすことができる。電源は、入手が容易な単3型乾電池3本。

デジタルテスターの種類

ここからはより詳しく知りたい方向けに、デジタルテスターをチェックしていきます。まずはデジタルテスターの種類ですが、大きく分けてカード型ハンディ型ペン型の3種類になります。

カード型

カード型

ポケット型とも呼ばれ、軽量・コンパクトでポケットなどに入れて手軽に持ち運べるタイプです。その分、性能は控えめになっていることがほとんどです。

カード型

ハンディ型

ハンディ型

テスターといえばこの形といえる、最も一般的なタイプです。各メーカーから様々な機能や測定能力を持った機種がラインナップされています。

ハンディ型

ペン型

ペン型

ごく一部になりますが、検電器のような見た目のペン型もあります。本体を持ったまま簡単に測定ができます。

ペン型

デジタルテスターのカウント数

カウント数とは、そのテスターが表示できる数値の上限となります。3000~4000カウントの機種が主流になっています。このカウント数が多くなればなるほど高機能になります。

1999カウント機
1999カウント機
4000カウント機
4000カウント機
60000カウント機
60000カウント機

このカウントが少々ややこしい点です。例えば1999カウントの機種では、【199.9V】までは4桁で表示されますが、200V以上は3桁での表示になってしまいます。300Vを測りたい場合だと、【300V】と表示されます。1999カウント機では、2000以上(この場合は300.0V)を表示できないためです。つまり、カウント数が少ないということは、その分正確な値が出にくくなるということになります。

ちなみに、オートレンジ対応の機種では、この桁の切り替わり(レンジの切り替わり)が自動で行われますが、オートレンジではない機種では、レンジオーバーのエラー表示になります。手動でレンジを一段上に上げてください。

同じ4桁機でも、6000カウント機であれば、【300.0V】を表示することができ、精度の高い表示ができるということがわかりますね。

更に、500000カウント機などの超ハイスペック機では、【300.000V】と表示され、より精度の高い値を出すことができます。

カウント表示の例
測りたい電圧 1999カウント機の場合 6000カウント機の場合 500000カウント機の場合
150Vを測りたい 150.0V 150.0V 150.000V
300Vを測りたい 300V 300.0V 300.000V
750Vを測りたい 750V 750V 750.00V

上の例では小数点以下が0ですが、例えば実際の電圧が【455.82V】だった場合、1999カウント機では【455V】、6000カウント機では【455.8V】、500000カウント機では【455.820V】と表示されることになります。

もっとも、テスターにおいては、カウント表示の切り替わりは必ずどこかで行われます。厳密な精度を出す必要がある場合以外は、自分がよく測る数値の前後に余裕があるようなカウント数の機種を選んでおけばいいでしょう。

デジタルテスターの測定対象

デジタル型はアナログ型と比べて、より多くの測定が可能になっています。ビルディサイトでは、測定したい複数項目の同時検索が可能です。

デジタルテスターの検波方式

デジタルテスターには、平均値整流形(MEAN)と真の実効値整流形(RMS)の2種類の検波方式があります。

平均値整流形は正弦波のみに対応する検波方式です。一方で、真の実効値整流形はインバータ装置やスイッチング電源、モーターなど波形に歪がある測定(矩形波・三角波など)でも正確な値を出すことができる検波方式になります。

適切な検波方式のテスターを使わないと、重大な誤差が発生することがありますので、使用する現場に応じて使い分ける必要があります。

デジタルテスターの付加機能

各メーカーのデジタルテスターに搭載されている様々な機能をまとめました。ご自身の使い方で必要な機能をチェックしてください。ビルディサイトでは、測定したい複数項目の同時検索が可能です。

デジタルテスターの付加機能
機能 概要 対応機種
バッテリチェックモード 一定の負荷をかけながら電池容量を測定し、判定します。1.5V・9V・12Vなど使える電圧は機種ごとに決まっています。 ≫対応機種一覧
導通ブザー・LED LEDやブザーで導通を視聴覚的に通知します。 ≫対応機種一覧
ピークホールド 値の最高値を表示し続けることができます。超えた場合は更新されます。 ≫対応機種一覧
データホールド テストリードを対象から外しても数値を表示し続ける事ができます。記録に便利です。 ≫対応機種一覧
オートレンジ 測定レンジを自動検出して切り替えを行います。 ≫対応機種一覧
レンジホールド オートレンジモード時に、変化し続ける数値などを見やすくするためにレンジを固定できます。オートレンジ機種でも、マニュアルでレンジ操作が可能な機種もあります。 ≫対応機種一覧
測定対象自動判別 測定時に電圧モードや抵抗モードなどを自動で判別し測定を行います。 ≫対応機種一覧
データロギング 本体メモリに測定値を保存できます。 ≫対応機種一覧
防塵防水 雨や砂埃などがかかるような環境でも使用できます。 ≫対応機種一覧
耐衝撃 万が一の落下にも耐える設計になっています。 ≫対応機種一覧
非接触検電 触れることなく通電の確認が可能です。 ≫対応機種一覧
バーグラフ表示付 バーグラフにより、デジタル式でもアナログメーターのように数値の変動を読み取ることができます。 ≫対応機種一覧
データ転送 測定したデータをUSBなどでパソコンに転送できます。 ≫対応機種一覧
クランプ付 クランプメーターとしても使用可能です。 ≫対応機種一覧
オートパワーオフ/セーブ 一定時間未使用の場合に、自動で電源をオフ/セーブします。 ≫対応機種一覧
ローパスフィルター インバータなどの高周波をカットします。ハイカットフィルターと呼ばれることもありますが、こちらはかなりマイナーです。 ≫対応機種一覧
テストリード収納 使い終わったらそのままコンパクトに収納できます。 ≫対応機種一覧
バックライト 暗所でも表示が見やすい液晶バックライトを装備しています。 ≫対応機種一覧
LEDライト付 暗所での作業に便利なLEDライトを装備しています。 ≫対応機種一覧

デジタルテスターの直流電圧測定レンジ

一般的なデジタルテスターの直流電圧測定では、4~6レンジの測定に対応しています。ビルディサイトでは、測定したいレンジの複数同時検索が可能です。

デジタルテスターの交流電圧測定レンジ

交流電圧測定

一般的なデジタルテスターの交流電圧測定では、3~6レンジの測定に対応しています。ビルディサイトでは、測定したいレンジの複数同時検索が可能です。

デジタルテスターの直流電流測定レンジ

一般的なデジタルテスターの直流電流測定では、5~6レンジの測定に対応しています。ビルディサイトでは、測定したいレンジの複数同時検索が可能です。

20Aを超える測定レンジを持つ機種はクランプでの測定になります。

デジタルテスターの交流電流測定レンジ

一般的なデジタルテスターの交流電流測定では、5~6レンジの測定に対応しています。ビルディサイトでは、測定したいレンジの複数同時検索が可能です。

20Aを超える測定レンジを持つ機種はクランプでの測定になります。

デジタルテスターの抵抗測定レンジ

一般的なデジタルテスターの交流電流測定では、6レンジの測定に対応しています。ビルディサイトでは、測定したいレンジの複数同時検索が可能です。

アナログテスター

アナログテスターメインイメージ

計測値を指針で表示するアナログ式のテスターです。メリットの数ではデジタル式に負けてしまいますが、針の振れで変動する数値を直感的に把握でき、反応も早いことから、熟練者を中心に根強い人気があります。

おすすめのアナログテスター

それでは、アナログテスターのおすすめ機種をご紹介します。機能の有無や性能によって、DIY向けとプロ向けに分類しています。

DIY向けのおすすめ機種

ELPA アナログテスター EAT-01NB
ELPA アナログテスター EAT-01NB
販売価格:¥1,436 (税込)(※2021/11/04時点)
測定モード直流/交流電圧・直流電流・抵抗・導通・電池チェック
直流電圧2.5V・10V・50V・250V・1000V
交流電圧10V・50V・250V・1000V
直流電流10mA・250mA
抵抗10kΩ・1MΩ
機能導通ブザー
コストパフォーマンスに優れるDIY向けテスター

「CAT II 300V」対応。1.5Vと9Vの電池の消耗チェック付き。

三和電気 アナログマルチテスタ AP33
三和電気 アナログマルチテスタ AP33
販売価格:¥4,950 (税込)
測定モード直流/交流電圧・直流電流・抵抗・電池チェック
直流電圧10V・50V・250V・500V
交流電圧50V・250V・500V
直流電流25mA・250mA
抵抗5kΩ・500kΩ
機能耐衝撃・テストリード収納
小型ポケットサイズ

「CAT II 500V」「CAT III 300V」対応。1.5Vと9Vの電池の消耗チェック付き。ナイロンを編込んだ切れ難いテストリードを採用。収納に便利なテストリード巻取り収納式。落下に強い衝撃吸収ラバーを装備。

プロ向けのおすすめ機種

共立電気 アナログマルチメーター MODEL1110
共立電気 アナログマルチメーター MODEL1110
販売価格:¥9,882 (税込)
測定モード直流/交流電圧・直流電流・抵抗・導通・電池チェック
直流電圧0.3V・3V・12V・30V・120V・300V・600V
交流電圧12V・30V・120V・300V・600V
直流電流60μA・30mA・300mA
抵抗3kΩ・30kΩ・300kΩ
機能導通ブザー・耐衝撃
電工向けマルチメーターのスタンダード

「CAT II 600V」「CAT III 300V」対応。LEDチェック機能、1.5V電池の消耗チェック付き。導通ブザー付き。トートバンドメカニズムの採用で1m落下にも耐えるドロッププルーフ機能。

三和電気計器 アナログマルチテスタ 自動車測定対応 TA-55
三和電気計器 アナログマルチテスタ 自動車測定対応 TA-55
販売価格:¥6,155 (税込)(※2021/11/04時点)
測定モード直流/交流電圧・直流電流・抵抗・導通・電池チェック
直流電圧0.3V・3V・16V・30V・60V
交流電圧30V・120V・300V
直流電流0.5A・3A・30A
抵抗2kΩ・20kΩ・200kΩ・2MΩ
機能導通ブザー
自動車測定にも対応の30Aレンジ

DCA30A(オプションクランプ使用でDCA300A)まで測定可能なアナログテスター。スケール目盛りと使用レンジの色分けで視認性が向上。車用の12Vバッテリー対応チェックレンジ付き。目盛りが見やすいスタンド機能付き。

日置 ハイテスター 3030-10
日置 ハイテスター 3030-10
販売価格:¥10,414 (税込)
測定モード直流/交流電圧・直流電流・抵抗・電池チェック
直流電圧0.3V・3V・12V・30V・120V・300V・600V
交流電圧12V・30V・120V・300V・600V
直流電流60μA・30mA・300mA
抵抗3kΩ・30kΩ・300kΩ・3MΩ
機能耐衝撃
1mの落下にも耐えるドロッププルーフ構造

「CAT III 600V」対応。LEDチェック機能、1.5V電池の消耗チェック付。専用の付属携帯用ケースにプローブを収納できる。

主なメーカー

ここでは、テスターの主要なメーカーについてご紹介します。

SANWA(三和電気)

三和電気

1941年創業の老舗計測機器メーカー。日本のテスター市場で高いシェアを誇る最大手。とりあえずSANWAのテスターを買っておけば間違いはないとも言われる。

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HIOKI(日置電機)

日置電機

1935年創業の老舗計測機器メーカー。日本のテスター市場で高いシェアを誇る最大手。全社員の1/3以上が開発・技術者で構成される研究開発型企業。

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FLUKE(フルーク)

フルーク

1948年創業の老舗アメリカ計測機器メーカー。アメリカらしく、耐久性に優れた機種を多数ラインナップしており、防爆型のテスターも存在する。

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KYORITSU(共立電気)

共立

1940年創業の老舗計測機器メーカー。国内で初めてクランプメーターの開発に成功。アメリカ商務省から引き合いを受けアメリカへ進出するなど、海外でも高い人気を有す。

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CUSTOM(カスタム)

カスタム

1988年創業の計測機器メーカー。メーカーの中では新しい方だが、数多くの機種をラインナップ。

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カイセ

カイセ

1955年創業の計測機器メーカー。主に自動車整備用のテスターを多数ラインナップ。

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A&D(エーアンドデイ)

エーアンドデイ

1977年創業の計測機器メーカー。医療機器や健康器具なども手掛ける。テスターはDIY向けを中心にラインナップ。

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オーム電機

オーム電機

1955年創業の家庭用電気機器メーカー。テスターはDIY向けを中心にラインナップ。

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トラスコ

トラスコ

約200万点もの商品ラインナップを誇る検索サイト「オレンジブック」を運営する卸企業。自社ブランドのテスターも展開。

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電流測定がメインならクランプメーター

クランプメーター

テスターで電流を測る場合には、直列接続にする必要があるため、回路を切断してその間にテスターを繋いで測る必要があります。DIYでの電子工作などでは問題にはなりませんが、業務でたくさんの電流を測る際には非常に不便です。また、テスターの電流測定は基本的に微弱電流レベルのものに限られるので、配電盤などで使用することはできません。そのため、電気設備業など、大電流を扱う場合にはテスターではなく、クランプメーターを用いて電流の測定を行います。

クランプメーターは、本体上部のクランプで電線をはさむだけで電流の測定が行えるため、簡単かつスピーディーに作業ができます。また、機種にもよりますが600Aや1000Aといった大電流にも対応します。600Aや1000Aが流れている既設回路や、商業ビルなどの常時通電している電気回路で、日常保守点検のたびに切断して測っていたら大問題になります。なのでクランプメーターを用いて測定するというわけです。

このように、クランプメーターは大電流の測定や連続での測定を主な目的としている機器ですので、一般家庭でのDIYではまず必要ありません。強いて言えば、車やバイクの電装系のDIYで電流を測りたいときには出番があるでしょうか。しかし、クランプメーターは交流電流の測定は安い価格帯の機器でも当然対応しますが、直流電流の測定はある程度の価格帯からの機器でないと対応していません。お財布と要相談ですね。また、直流20A以上を測りたいならクランプメーターしか選択肢はありません。

クランプメーター

また、テスターでも、クランプが付属していて、クランプメーターと同じように使うことができる機種もあります。

デジタルテスター(クランプ付)

テスターでやってはいけないこと

電流測定モードで電圧を測定

テスターで最もよくある事故が、電流測定モードで誤って電圧を測ってしまうことです。この場合間違いなくヒューズが飛び、場合によってはテスターの発火などにつながることがあります。電圧を測った後に、切り替えをし忘れて電流を測ってしまうというケースが多いようですので、電流測定前には必ずモードのチェックをするようにしましょう。

アナログテスターでプラスとマイナスを間違えて測定

アナログテスターで直流を測る際には、プラスとマイナスがあっているかをしっかりと確認しましょう。誤って逆につないでしまうと、針も逆に振れてしまい、故障の原因になります。

能力を超える電圧や電流などを測る

200Vレンジで300Vを測ったり、600Vレンジまでしかないのに1000Vを測ったりすると無理な負荷がかかり故障の原因となります。能力を超える測定はメーカーも禁止しています。また、測る電圧や電流などがわからない場合には、そのテスターで測定できる最大のレンジで始めるのが基本です。デジタルテスターでは殆どがオートレンジに対応しているので手動でレンジを設定する必要はありません。

テスターのよくある質問


Q

テスターでモバイルバッテリーが正常に機能しているかのチェックができますか?

AモバイルバッテリーはUSB出力のため、テスターでは測定ができません。USBチェッカーを使えば、電圧・電流・ワット数などが簡単にわかりますので、そちらをおすすめします。

Q

電源が入らないんだけど・・・

Aテスターはリチウムコイン電池や乾電池が電源になっています。アナログテスターであれば電池切れでも電圧・電流の測定はできますが、デジタルテスターでは電池切れだと動きません。まずは電池の交換を試してみてください。電池を入れても電源が入らない場合は故障の可能性が大です。

Q

電源は入るけど値が表示されない・・・

A電源は入るのに、測定値が表示されない場合や数値がおかしい場合は、テストリードが断線している可能性があります。導通チェックモードにして、テストリードをショート(短絡)させた場合にブザーが鳴らなかったり、0以外の数値を表示する場合には断線の可能性が大ですので、テストリードを交換してください。

Q

電流測定で、何回測っても値が0になるんだけど・・・

A電圧は測れるのに電流は測れない、抵抗は測れるのに電流は測れないといった場合には、ヒューズが切れている可能性があります。殆どのテスターは大電流には対応していないため、家庭用100Vコンセントの電圧を測るつもりで間違えて電流モードにしてしまった場合には確実にヒューズが切れます。ヒューズを確認して切れている場合には新しいヒューズと交換してください。

Q

電源が勝手に切れてしまうんだけど・・・

Aオートパワーオフ/セーブ機能が動作していると、無操作の状態が続いた場合に自動的に電源が切れます。電源の切り忘れを防止するための機能ですが、オフにすることもできるので、不要であれば取扱説明書で確認してオフにしてみてください。

おわりに

ここまでご覧いただき、ありがとうございました。テスターのおすすめと使い方を丁寧に解説【家庭用から電気工事まで】、いかがでしたでしょうか。皆さまの機種選びのお役に立てば幸いです。またご質問などもお待ちしております! お気軽にお問い合わせください。

【参考文献】

()『 知っておきたいプロツールの基礎知識「COCOMITE vol.2」 pp.116-117 p.122 佐川印刷株式会社

【参考サイト】

」, 日置電機株式会社 (2019年12月04日閲覧)

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