MDF床材フローリング施工のチェックポイント【建築士の現場コラム】

フロア材

【ゲスト寄稿】
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はじめに

みなさん、いかがお過ごしでしょうか? ターボーが皆さんにお届けする2回目のテーマは「床の施工」です。床といっても今は様々な種類があるので、選ぶのも一苦労ですね。お施主さまの要望も様々ですし、その要望にピッタリの床材を選ぶのはなかなか大変です。

一般的に使われる床材は、単板という0.6mm程度の薄い化粧板を合板の基材に貼った303mm x 1818mm x 12㎜のものが主流です。いわゆる1×6のフロアというものですね。その床材にも傷に強いものだったり、ペット用に使うものだったり、はたまた床暖房用だったりと様々な種類があります。

床材のイメージ:パナソニック オーク色(オーク突き板)
床材イメージ(パナソニック フィットフロアー オーク色)

新築やリフォームの際、お部屋の空間イメージを決めてしまう重要な構成要素である床材は、一番大事な材料です。最近では、床材そのものに様々な機能を持たせているものがあることをご存じでしょうか?

今回の記事では、その新しい床材と、施工方法のチェックポイントをご紹介します。

特殊シート貼りのMDF床材

メーカーさんと商品についてお話をしている職人さんはよくご存知だと思いますが、最近は合板の基材に化粧単板貼りを施したものだけではなく、さらにその床材に機能を持たせた、特殊シート貼りの床材というものが普及してきています。

進化を遂げたMDF

この特殊シート貼りの床材は、基材がMDFという、昔、汎用品の家具などの背板についてたパルプを圧縮した材料を使っているのです。こう説明をすると、MDFは弱いから床に向かないだろう、と思うでしょう? けど、今のMDFって実はスゴイんです。

今の日本の工業製品の加工技術は進んでいて、昔のMDFよりはるかに強い床の基材となるMDFが開発されています。この強度を上げたMDFを使うと、従来の1x6の床材の基材であった合板より強いものになるのです。そのうえに特殊シートを使うことで、汚れや床の傷に強い、より耐久性の高い1x6の床材が出来上がったのです。

MDFの使用例:EIDAI アトムガード
MDFの使用例:EIDAI アトムガード

価格は従来の1x6の床材と変わらないのですが、施工後に使う椅子や家具などでつくキャスター傷や、床の目地に入り込む汚れへの対処※1など、より現代のライフスタイルにあった商品となっていることが大きな特徴です。

また、表面に使っている特殊シートは印刷技術が進んだことでより実物に近い杢目風になり、一般の方からは判別が難しいレベルにまで進んでいますので、本格的な木の床を演出できるのです。

※1:化粧単板貼りと異なり、目地の中にも特殊シートが入り込んでいるため拭くだけで汚れを落としやすいという特徴があります。

床材施工の手順とチェックポイント

さて、このように、1x6の床材と言えども、様々な種類が豊富になりさぞや施工方法も複雑なのだろうと思うでしょう? でも実は違うようなのです。どんなメーカーさんも床を貼る施工方法の基本は同じです。

基本は同じなんだ!簡単やん、なんて軽く考えてはいけません。ここはちゃんと基本に沿って忠実に施工をすることが、施工後のクレームを少なくすることだと言う事を忘れてはいけません。

施工前の準備

1.床材は平置きで

床材が現場に納品された時は、床材を斜めに壁に立てかけたりしてはいけません。床の重みで床材が反ったりするのを防ぐためです。ちゃんと平置きで保管しましょう。

2.傷や欠けの確認

次に、梱包をほどいて施工をしますが、この時にすべての床材を確認せずにそのまま施工をしていませんか?

まず梱包をほどいたら、傷がないか確認をしましょう。商品に傷や掛けなどの欠陥があったら、それは返品にしましょう。この時点で必ず商品のチェックです。

3.仮ならべ

次に、使う床材を仮ならべします。これも大工さんが床を貼るときの基本です。木の杢目や板の色合いは、濃かったり薄かったり、と様々な個性があります。それらを一度仮ならべをして、配置のバランスをとって貼った状態を一度確認してみてください。お部屋の一部に濃い色の板が固まってしまった、ということにならないようにするためです。

4.施工説明書をチェック

施工はどのメーカーさんの商品にも、梱包の中に施工説明書という紙が入っています。ここでご紹介している施工前の準備等についても、施工説明書に記載がされています。

また推奨しているボンドや釘、ステープルの種類、ピッチや打ち込み角度も書かれていますので、必ずチェックしましょう。

施工時のチェックポイント

【CHECK1】木下地は乾燥しているか

下地の含水率※2は、大引きや根太は15%以下 合板なら13%以下のもので施工をするようにしましょう。乾燥材を使用しない場合は、床なりや膨れ、反りなどのクレームが発生することがでるかもしれませんので注意が必要です。下地が乾燥していることが前提なら、他に湿気のあるものはもちろん困ります。

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【CHECK2】根太・合板下地は段差がないように

合板は12㎜以上のものを使います。床の剛性が必要な時は15mm以上の構造用合板になります。

【CHECK3】仮ならべと割付

色合いと目地の位置の確認をします。色や柄が固まらないように、バランスをとった配置を仮ならべの時に確認をします。この時、合板の継ぎ目の上に床の継ぎ目がこないようにしましょう。

【CHECK4】接着剤の塗り方

サネ部分の接着剤は塗り残しのないように、そして板の裏面は1mあたり20g程度に(施工説明書を確認しましょう)。

【CHECK5】ステープルの打ち方

ステープルや釘は雄サネと床材の際の部分に45°から60°の角度で下地に食い込むように打ち込みます。釘やステープルの種類や打ち込むピッチについては、床材ごとに違いますので施工説明書を確認してください。

床を一枚貼った後に、床に斜めから光を当ててみて、ステープルや釘で打った位置が膨らんで見えていないか?確認をしてみましょう。もし打った位置が浮いているようにみえたら、打ち方の角度の確認をするなど対処が必要です。もちろん不具合があればこの時に張り直しができるという利点があります。フロア施工には必ず確認作業が必要です。

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※2:水分計を使用して正確な含水率を測定することはないと思いますが、経験ある大工さんや扱い慣れている方であれば水分を吸っていることは持った瞬間分かると思います。

もし湿った状態で床材が納品された場合は、返品するか、根太や胴縁といった下地材であれば梱包をほどいて広げてしばらく干せば乾いていきます。

おわりに

少し長くなりましたが、簡単にフローリング施工手順をまとめてみました。

今の新建材は、どの商品の梱包にも施工説明書がほとんどついています。施工をする前は、必ず手順や施工方法を確認しましょう。ご質問やコメントお待ちしております!

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