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【※受付終了しました】新規格フルハーネス安全帯 補助金の申請方法や書類一覧 (2021年5月更新)目次
フルハーネス安全帯の義務化はいつから?
従来の安全帯は2022年1月2日から全面禁止
労働安全衛生法(安衛法)が改正されることとなりました。詳しくは下記日経新聞の引用を確認して頂きたいのですが、ややこしいので一言で言うと「2022年1月2日以降は6.75m以上の高さ(建設業は5m)で作業する場合、必ずハーネス安全帯を着用しなさい。」ということです。
施行日は19年2月1日ですが、およそ3年間の準備期間が設けられており、21年末までは従来品の使用が可能です。
厚生労働省は、高所作業で墜落を防ぐために労働者が着用する安全帯について、ロープなどを構造物に回して身体を支える「U字つり」など従来型の製品の使用を2022年1月から原則禁止する。
(中略)
6.75mを超える高さで作業する場合は原則、肩や腰、ももなど身体の複数箇所をベルトで支持する「フルハーネス型」の製品の使用を義務付ける。死亡災害全体の3分の1を占める建設業に対しては、ガイドラインを作成してより基準を厳しくし、5mを超える高さでフルハーネス型の使用を求める。
(中略)
施行日の19年2月1日から7月31日までの経過期間に製造した従来型製品については、21年末までの使用を認める。経過期間後の19年8月からは従来型製品を事実上製造できなくなる。
今後の流れとしては下記のようになっています。
2019年2月1日 施行 (新規格品販売開始予定)
2019年8月1日 現行規格品製造禁止
2022年1月2日 現行規格品販売・着用禁止
作業者は特別教育を受ける必要がある
今回の安衛法改正に伴い、「高さが2m以上の箇所において、作業床を設けることが困難な場合で、フルハーネス型を使用して行う作業」などの業務を行う労働者は6時間の特別教育を受ける必要があります。
この件については、こちらの記事で詳しく解説しています。
なぜフルハーネス安全帯義務化となったのか
胴ベルト型とフルハーネス型の違い
ハーネス型は体が安全帯から抜け出さないように複数のベルトで作られていますが、胴ベルト型は1本のベルトを胴回りに巻きつけるだけですよね。
すると、墜落時の衝撃によって胴ベルトがずり上がって胸やお腹を圧迫したり、あるいは抜けて地面へ落下してしまう危険性があるんですね。
また、胴ベルト型の場合、墜落した時に体が「くの字」になって、お腹などを圧迫する可能性やランヤード(命綱)と胴ベルトを繋いでいるところが体の重心よりも下(脚部側)になる「逆さま姿勢」となる可能性もあるんです。
そのままの状態で救助が来るまで何十分も待たなければならないので、墜落を防止できても大きな災害につながることも少なくないみたいですね。
06~15年度のハーネス着用者の死亡例はありませんが、胴ベルト型着用者では6件の死亡事故が起きているそうです。
日本ではまだまだ胴ベルト型が主流
しかしながら、下表(15年度の出荷数)を見ていただければ一目瞭然なのですが、日本では胴ベルト型がハーネス型の10倍ほど多く出荷されており、圧倒的に主流となっています。理由としては「コストがハーネス型の半分程度で済む」、「着脱が容易」、「束縛感が少ない」といったところでしょうか。
このような状況を改善するため、今回安衛法が改正され、フルハーネス安全帯義務化となりました。
出荷数 | |
---|---|
ハーネス型 | 約13.8万本 |
胴ベルト型 | 約127万本 |
新規格への買換に補助金が出る見込み
2018年10月19日 厚生労働省は2019年度、新規格に適合する安全帯に買い換えた中小企業を対象に、買換え1セットにつき、実費(2万5000円が上限)の2分の1を補助すると発表しました。
現在のところ(2018年12月4日時点)、申請方法など詳しいことは決まっておりません。分かり次第、こちらの方に追記させて頂きます。
↓補助金について、詳しくはこちら。
【※受付終了しました】新規格フルハーネス安全帯 補助金の申請方法や書類一覧 (2021年5月更新)よくある質問
よくある質問は↓こちらのページをご覧ください。
【フルハーネス義務化】よくある質問をまとめてみた (2021年5月更新)失敗しないハーネス安全帯の選び方
ベルトタイプとランヤード(命綱)を選ぶ
では、どのようにハーネス安全帯を選べばいいのでしょうか?
選び方はかんたん!まずは「安全帯のベルトタイプ」を選んで、次に「ランヤード(命綱)タイプ」を選ぶだけ。
この記事では安全帯の国内トップシェアである藤井電工(ツヨロン)の製品を例にみていきたいと思います。
セット品もあるので選ぶのが面倒な方はそちらを選んでもいいかもしれませんね。
フルハーネス安全帯のサイズ
この図は、ハーネス型安全帯のM寸・L寸・LL寸の適用サイズの範囲を示したものです。身長と体重だけから適用範囲を推定しています。防寒着の着用時や個人差によっても合わない場合がありますので、M寸・L寸・LL寸を選定される場合の目安としてお使いください。
フルハーネス安全帯のベルトタイプについて
腿ベルトの形状 (V字型または水平型)
腿ベルトV字がより安全
ハーネス安全帯のベルトタイプは「腿ベルトV字型」と「腿ベルト水平型」に分けられます。
ビルディでも束縛感の少ない、水平型の腿ベルトの方が人気がありますが、宙づりになってしまったときに腿や胸回りのベルトがずり上がって体を圧迫するリスクがあります。
今後は、より安全であると言われている骨盤を包みこむような構造のV字型のものが主流になるのではないかと言われています。
腿バックルの種類(ワンタッチまたはパススルー)
同じベルトタイプでも腿バックルの形状にワンタッチバックルとパススルーバックルという2種類が存在する場合があります。
ワンタッチバックルはその名の通り、シートベルトのようにカチャッとワンタッチで腿ベルトを付けることができます。
パススルーバックルは固定された腿ベルト(調整可)に脚を入れるタイプになります。それぞれのメリット、デメリットについては下の表をご確認ください。
※重量と価格はR-SM510Typeのもので比べています。
腿バックルの形状 | メリット | デメリット | 重量 | 価格 |
---|---|---|---|---|
ワンタッチ |
着脱が楽 | ・重い ・価格が高い |
約990g | 10,284円 |
パススルー |
・軽い ・価格が安い |
着脱が面倒 | 約840g | 8,915円 |
腿ベルトV字型のオススメ商品
R-502 TYPE (ランヤード別売) 【旧規格】
これからのスタンダードハーネス
胴体部全体で支えるので、長時間の作業でも1ヶ所に負荷が集中しません。そのため、墜落時にはダメージを分散してケガを防止できます。
レビューのご紹介
- 素早く装着できる
- 初期調整に少し時間がかかりましたが、調整さえしてしまえば後はすべてのベルトがワンタッチなので素早く装着できて便利です。 もちろん、脱着も素早くワンタッチです。 フルハーネス義務化に向けて胴ベルト型からの切り替えを考えている方にはおススメです。
R-503 TYPE 彩シリーズ (ランヤード別売) 【旧規格】
レビューのご紹介
- 満足!
- 満足して使用してます!
R-510 TYPE (ランヤード別売) 【旧規格】
R-SM510 TYPE スマートハーネス (ランヤード別売) 【旧規格】
従来のハーネス型安全帯ではベルトが絡まったり、裏返ったり、装着するのが面倒でした。そこで!スマートハーネスはベルトの絡まりの原因の一つとなる背当てパッド部分に樹脂製の芯材を入れることにより、ベルト全体が身体になじむ形になっています。
150kg対応 ハーネス安全帯 (ランヤード付) 【旧規格】
墜落発生時には、予め織り込んだカラミ糸が順次切断されることにより最大衝撃荷重を大幅に低減します。
難燃性 ハーネス安全帯 (ランヤード付) 【旧規格】
チェアハーネス (ランヤード別売) 【旧規格】
柱上ハーネス用ベルト R-560 Type (ランヤード別売) 【旧規格】
柱上ハーネス用ベルト R-561 Type (ランヤード別売) 【旧規格】
キーロック対応型 フルハーネス用ベルト 【旧規格】
腿ベルト水平型のオススメ商品
鳶の方を中心に、腿ベルト水平型のものは束縛感が少ないということで人気がありますが、墜落・転落中の宙づり時に腿や胸回りのベルトがずり上がって身体を圧迫する危険があります。
今回の法改正でもその点に触れられており、改善が求められているため、今後モデルチェンジとなる可能性があります。
R-504 TYPE 黒影シリーズ 【旧規格】
腿ベルト水平型のフルハーネス。胴ベルトも取付可能。
胴ベルトなしでも使えますが、今使っている胴ベルトにかんたんに取り付けることができ、体型に合わせた高さに調節することができます。
レビューのご紹介
- ハーネス安全帯
- 安くて、使いやすい!
R-514 TYPE 青影シリーズ 【旧規格】
R-506 TYPE Y型ハーネス 飛燕 【旧規格】
建設工事現場において、多くの工具類を装備する作業員。その作業員向けに設計されたY型ハーネス飛燕は、安全性を損なうことなく、胴ベルト部に腰道具取付スペースを幅広く確保しました。また、胴ベルトを3点で支えるので、ベルトのズレ防止にも有効です。
フルハーネス着用時の腰道具の収納はタジマのセフがおすすめです。
R-507 TYPE 空調服対応ハーネス 【旧規格】
フルハーネス安全帯用 ランヤード(命綱)の種類
ワンハンド 【旧規格】
業界初の新機構搭載フルハーネス
ワンハンドハーネスは、背中に取り付けたランヤードの巻取器から切替レバーを無くしました。ストラップは作業者の動きに合わせて自由に繰り出され、巻取りの際にはストラップを少し引くだけで、スムーズに収納されます。
ワンハンドハーネス(ランヤード付) 【旧規格】
Gカット 【旧規格】
Gカットハーネス(ランヤード付) 【旧規格】
ノビロン 【旧規格】
ノビロンハーネス(ランヤード付) 【旧規格】
Gブレード 【旧規格】
ランヤード自体が衝撃を緩和
キンクが起きないブレードロープに、衝撃荷重を緩和する機能を付加したGブレード。落下時の最大衝撃荷重を低減することにより、ショックアブソーバーを備える必要がありません。ショックアブソーバー付ランヤードと同様に使用体重(体重+装備品)130kgまでの使用が可能です。
Gブレードハーネス(ランヤード付) 【旧規格】
ロープ式 【旧規格】
ロープ式(150kg対応型) 【旧規格】
150kg対応ハーネス型安全帯 【旧規格】
より安全な2丁掛けタイプ
2丁掛けとは?
フック掛替え時の無胴綱状態をなくす
高所作業時に体勢を変える、場所を移動するなど、ランヤードのフックを外す場合にもう片方のフックを掛けておくこと(2丁掛け)により、常に接続されている状態を作り出し、墜落事故の発生を防止するものです。
これまでご紹介してきた製品にはそれぞれツインランヤードタイプというものがあります。具体的に見ていきましょう。
ツインランヤードタイプのおすすめ
ツインワンハンドハーネス (ランヤード2本付) 【旧規格】
ツインノビロンハーネス (ランヤード2本付) 【旧規格】
ツインGカットハーネス (ランヤード2本付) 【旧規格】
スマートハーネス ノビロン+ノビロンタイプ 【旧規格】
レビューのご紹介
- 早速、使用しています。
- 大きい現場では必須になる為、購入をしました。色々調べましたがこの商品がBESTと判断しました。
- コスパはいいと思います。 なれないとこのタイプは食い込みます。
- コスパはいいと思います。 なれないとこのタイプは食い込みます。
ツインロープ式ハーネス (ランヤード2本付) 【旧規格】
ベルトタイプ:R-510
ランヤード:ロープ式×2本
胴体部全体で支えるため、長時間の作業でも1ヶ所に負荷が集中しません。そのためダメージが分散し、ケガを防止できます。リーズナブルで人気のモデルです。
レビューのご紹介
- 装着感
- 以前は胴ベルトのあるタイプを使用しておりました。装着感ですが、胴ベルトが無い分、軽さは感じられます。サイズ的には大き目なので175CM位の身長で70Kg位の方ならMサイズでちょうど良いかと思います。信頼のおけるメーカーでツインランヤードも付いてこの価格なら、お手頃だと思います。
- 安全帯ヨシ!
- 今やフルハーネス時代が突入したなかで、安くて安全な安全帯をさがしてる方にはオススメです。消耗品なのでいくらでも買い換えができて便利ですよ!
- 使いやすく購入してよかったです。
- 今の所は特にありませんがなれないと装着する際に時間がかかるので 改良してくれると助かります。今後全員に持たす予定なので価格ももう少し安くなると 助かります。
フルハーネス安全帯用オプション部品
背当てパッド
腿パッド
背当てパッド(保冷剤用ポケット付)
肩パッド
ソフトで軽量なクッション材で作られています。反射材が付いているので、夜間の作業時でも視認性が良いです。
着脱式連結ベルト
Y型ハーネス用 胴ベルト取付アダプター
フックハンガー
ランヤードホルダー
胴ベルト取付用 フックハンガー
胴ベルト取付用 ランヤードホルダー
フルハーネス安全帯の点検・交換について
ハーネス安全帯の点検チェックリスト
06年~15年までの10年間でハーネス安全帯を使っていた人の死亡事故は報告されていないといっても、使用する期間が長くなれば長くなるほど当然劣化してしまいますので日々の点検が必要になってきます。藤井電工のサイトで点検表を配布しているので作業前に状態を確認するようにしましょう。
ハーネス安全帯の使用期限
現在のところ、法令では使用期限は定められていませんが、安全帯メーカーの団体である「安全帯研究会」は安全帯の買い換えの目安を下記のように指導しています。
- 織ロープ/ロープ:使用開始より2年
- ベルト/その他:使用開始より3年
※期間内であっても点検要項にしたがって必ず点検を実施し、廃棄基準に該当したものは使用しないで、取り換えてください。
※外見上変形が無くても一度でも大きな荷重が加わったものは、再び墜落すると衝撃荷重が大きくなりますので廃棄してください。
ご購入・お見積りはこちら
製品の選定について
ケン・島津
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かっこいいフルハーネス安全帯おすすめ6選(2020年3月更新)【新規格】大口割引について
リナ
ケン・島津
・ 日刊建設工業新聞 「 厚労省/既存規格の安全帯、22年から着用・販売禁止/フルハーネス型に限定 」, 日刊建設工業新聞社
・ 労働新聞社 「 安全帯買換えを補助 新規格への対応で 厚労省・来年度 」, 労働新聞社
解体工事業の会社で須。
スマートハーネス ノビロン+ノビロンタイプ(ベルト:R-SM510、ランヤード:ノビロン×2本)タイプを基本線に弊社作業員への支給を考えていますが、中に85kgや100kg(装備を含む)の物がいます。
同じ物で85kg~や100~130kg用の物はございますか?
あれば品番と価格を教えていただきたいのですが・・・
※無い場合は同じくらいの価格の物で上記体重に対応する物をご紹介ください。
(株)チップ興業
森さま
コメントありがとうございます!
150kgまで対応したランヤードがございますので、ご案内させて頂きます。
商品名:ツヨロン ツインランヤード ノビロン 150kg対応
納期:約2週間~
商品URL::https://goo.gl/KQRMuy
価格:10,534円
ハーネスは下記リンク先よりご注文頂けます。
商品名:ツヨロン ハーネス型安全帯 スマートハーネス R-SM510-D
納期:約2週間~
商品URL:https://goo.gl/fBXZ47
価格:8,880円~
装備含め100kgまででしたら下記セット品がお得です。
商品名:ツヨロン スマートハーネス ノビロンタイプ ワンタッチ R-SM510-2NV
納期:約2週間~
商品URL:https://goo.gl/aV1UTZ
価格:17,916円~
~85kg:スマートハーネス ノビロン+ノビロンタイプ(ベルト:R-SM510、ランヤード:ノビロン×2本)タイプ
85~100kg:ツヨロン スマートハーネス ノビロンタイプ ワンタッチ R-SM510-2NV
100~130kg:ツヨロン ハーネス型安全帯 スマートハーネス R-SM510-D+ツヨロン ツインランヤード ノビロン 150kg対応
と考えればよろしいですか?
弊社が以前購入したタジマ 【SEG スチール製ハーネス(パススルー) 蛇腹ダブルランヤード(第1種)付 】はフックを掛ける高さが5.4mで機能しますか?
もしその高さでは機能しないのであれば、どのようにすればよいですか?
(例えばランヤードをロック付きの物に付替える等は可能ですか?)
チップ興業 森さま
コメントありがとうございます!
フックを掛ける高さが0.85m以上であれば、4.1m以上の高さでお使いいただけます。
詳しくはこちらの取扱説明書をご確認くださいませ。
ランヤードのフックに火花や静電気が発生しないようにする後付のカバーのようなものはございますか?
通りすがり様
コメントありがとうございます!
各社問い合わせてみましたが、
現在のところそういった製品は販売されておりませんでした。
お役に立つことができず申し訳ございません。