マキタのリチウムイオンバッテリーを全シリーズわかりやすく解説【2022年版】

▼マキタバッテリー関連記事

マキタハンディクリーナーの取付可能バッテリーについてお探しの方はこちらの記事をご覧ください。クリーナーの型番から、適合バッテリーを探すことができます☟
クリーナーと取り付け可能バッテリー一覧

マキタのリチウムイオンバッテリーは電圧が同じなら互換性あり!

マキタの充電工具は、プロの方はもちろん、DIYメインのアマチュアの方まで高い人気があります。そのため、日々様々な質問が寄せられますが、最も多く寄せられる質問は、バッテリーの互換性に関する内容になります。

具体的には、「同じ電圧のバッテリーでも3.0Ahとか6.0Ahがあるけど、互換性はあるの?」という質問ですが、結論から先に言いますと、 マキタのリチウムイオンバッテリーは、同じ電圧(V)であれば、容量(Ah)が違っても取り付けることができます。今回の記事では、バッテリーの電圧はもちろん、容量についても詳しく解説し、マキタのバッテリーに関する疑問を少しでも解決できればと思います。

バッテリーの電圧についてまず詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

そもそもバッテリーの容量とは?

そもそもバッテリーの容量とは、電気をどれだけ貯めておけるかということになります。スマートフォンやノートパソコンなどの4000mAhといった表記と同じ意味になり、この容量が多くなるほど長時間使用できますが、その分重量も増えていきます

ちなみに、容量を持続時間とした場合、電圧はパワーと言い換えることができます。

電動工具は、屋内や屋外、狭い場所、広い場所、高い場所といった様々な現場で使用されます。それぞれの現場によってバッテリーが長時間持つほうが良い、なるべく軽いほうが良いといったように求められる内容が変わってきます。そこで、複数のバッテリー容量を設定することで、作業時間重視から軽さ重視までユーザーが自由に選べるようにしているというわけです。

現行のバッテリーは全16種類

マキタの充電工具用リチウムイオンバッテリーは、2022年1月現在16種類(現行品のみ・廃番品、在庫僅少品を除く)がラインナップされています。

同じ電圧でも容量の違いで数種類のバッテリーがあり、どれを選んだら良いのか迷った・・・という経験をされた方も多いのではないでしょうか。

そこでまずは、現行のマキタリチウムイオンバッテリーのスペックを電圧ごとにチェックしていきたいと思います。

40Vmaxシリーズ一覧

40Vmaxシリーズ

まずは、最も高い電圧の40Vmaxシリーズからです。

40Vmaxシリーズのバッテリーは、バッテリー単体でIP56を実現する高耐久と、最大出力2.1kw(5.0Ahバッテリーの場合)のパワフルさが特徴です。

2022年10月現在で、BL4025(2.5Ah)BL4040(4.0Ah)BL4050F(5.0Ah)BL4080F(8.0Ah)の4種類がラインナップされています。

40Vmaxバッテリーと充電器ごとの充電時間

マキタの40Vmaxリチウムイオンバッテリ・充電器
バッテリ 充電器別の充電時間
40Vmax用 40Vmax用
品番 容量 重さ 残容量表示 DC40RA
DC40RA

¥13,013
DC40RB
DC40RB

¥22,484
※2個口
BL4025
BL4025

¥17,864
2.5Ah 707g 19分/28分
(80%/フル)
19分/28分
(80%/フル)
(2個同時)
BL4040
BL4040

¥22,099
4.0Ah 1011g 31分/45分
(80%/フル)
31分/45分
(80%/フル)
(2個同時)
BL4050F
BL4050F

¥30,184
5.0Ah 1322g 38分/50分
(80%/フル)
38分/50分
(80%/フル)
(2個同時)
BL4050F
BL4080F

¥48,125
8.0Ah 1855g 60分/76分
(80%/フル)
60分/76分
(80%/フル)
(2個同時)
40Vmaxバッテリーの選び方

40Vmaxバッテリーを使える機種

2021年9月現在、40Vmaxバッテリーに対応する充電工具は、92機種がラインナップされています。

40Vmaxバッテリーを2個使用する80Vmax機種もあります。

40Vmaxバッテリーが使える機種

18Vシリーズ一覧

18Vシリーズ

18Vはマキタのバッテリーの中でも主力に位置づけられるシリーズです。

2022年1月現在で、BL1860B(6.0Ah)BL1830B(3.0Ah)BL1820B(2.0Ah)BL1815N(1.5Ah)の4種類がラインナップされています。

18Vバッテリーと充電器ごとの充電時間

マキタの18Vリチウムイオンバッテリ・充電器
バッテリ 充電器別の充電時間
18V・14.4V用 40V+18V・14.4V用 18V~10.8V用 18V・14.4V用 18V・14.4V用 18V・14.4V用 18V・14.4V用 18V・14.4V用
品番 容量 重さ 残容量表示 DC18RF
DC18RF

¥12,997
DC40RA
DC40RA

¥13,013

ADP10
¥5,456
DC18RE
DC18RE

¥15,417
DC18RD
DC18RD

¥21,494
※2個口
DC18SE
DC18SE

¥12,243
※車載用
DC18SD
DC18SD

¥6,518
DC18SH
DC18SH

¥10,934
※2個口
DC18SF
DC18SF

¥22,814
※4個口
BL1815N
BL1815N

¥9,796
1.5Ah 350g × 15分(フル) 15分(フル) 15分 15分
(2個同時)
30分 30分 30分
(2個同時)
30分
(1~2個)
60分
(3~4個)
BL1820B
BL1820B

¥10,511
2.0Ah 382g 15分/24分
(80%/フル)
15分/24分
(80%/フル)
24分 24分
(2個同時)
45分 45分 45分
(2個同時)
45分
(1~2個)
90分
(3~4個)
BL1830B
BL1830B

¥13,966
3.0Ah 643g 17分/22分
(80%/フル)
17分/22分
(80%/フル)
22分 22分
(2本同時)
60分 60分 60分
(2個同時)
60分
(1~2個)
120分
(3~4個)
BL1860B
BL1860B

¥17,547
6.0Ah 670g 27分/40分
(80%/フル)
27分/40分
(80%/フル)
55分 55分
(2個同時)
130分 130分 130分
(2個同時)
130分
(1~2個)
260分
(3~4個)
※ 実用80%までの急速充電は、❆マーク付きバッテリでのみ可能です。
18Vバッテリーの選び方

18Vバッテリーを使える機種

2021年9月現在、18Vバッテリーに対応する充電工具は、325機種がラインナップされています。

18Vバッテリーを2個取り付けて使用する36V(18+18)機種もあります。

18Vバッテリーが使える機種

14.4Vシリーズ一覧

14.4Vシリーズ

14.4Vは、一昔前まではマキタの主力に位置づけられていたバッテリーシリーズです。18Vの普及により、新モデルの投入は年々減少しています。直近1年間での、14.4V専用機の新モデルはわずか3機種のみの投入となっています。一方で、18V専用機の新モデルは40機種近くが投入されています。

2022年1月現在で、BL1460B(6.0Ah)・BL1450(5.0Ah)・BL1430B(3.0Ah)・BL1415N(1.5Ah)の4種類がラインナップされています。

14.4Vバッテリーと充電器ごとの充電時間

マキタの14.4Vリチウムイオンバッテリ・充電器
バッテリ 充電器別の充電時間
18V・14.4V用 40V+18V・14.4V用 18V~10.8V用 18V・14.4V用 18V・14.4V用 18V・14.4V用 18V・14.4V用 18V・14.4V用
品番 容量 重さ 残容量表示 DC18RF
DC18RF

¥12,997
DC40RA
DC40RA

¥13,013

ADP10
¥5,456
DC18RE
DC18RE

¥15,417
DC18RD
DC18RD

¥21,494
※2個口
DC18SE
DC18SE

¥12,243
※車載用
DC18SD
DC18SD

¥6,518
DC18SH
DC18SH

¥10,934
※2個口
DC18SF
DC18SF

¥22,814
※4個口
BL1415N
BL1415N

¥8,752
1.5Ah 294g × 15分(フル) 15分(フル) 15分 15分
(2本同時)
30分 30分 30分
(2個同時)
30分
(1~2個)
60分
(3~4個)
BL1430B
BL1430B

¥12,084
3.0Ah 498g 17分/22分
(80%/フル)
17分/22分
(80%/フル)
22分 22分
(2個同時)
60分 60分 60分
(2個同時)
60分
(1~2個)
120分
(3~4個)
BL1450
BL1450

¥15,015
5.0Ah 507g × 40分 40分 45分 45分
(2個同時)
110分 110分 110分
(2個同時)
110分
(1~2個)
220分
(3~4個)
BL1460B
BL1460B

¥16,111
6.0Ah 535g 27分/40分
(80%/フル)
27分/40分
(80%/フル)
55分 55分
(2個同時)
130分 130分 130分
(2個同時)
130分
(1~2個)
260分
(3~4個)
※ 実用80%までの急速充電は、❆マーク付きバッテリでのみ可能です。
14.4Vバッテリーの選び方

14.4Vバッテリーを使える機種

2021年9月現在、14.4Vバッテリーに対応する充電工具は、154機種がラインナップされています。

14.4Vバッテリーが使える機種

10.8Vシリーズ(スライド式)一覧

10.8Vスライド式シリーズ

10.8Vは、プロ向けのサブ機やDIYユーザーのメイン機としてニーズがあり、マキタがここ数年力を入れてきているバッテリーシリーズです。

2022年1月現在で、BL1040B(4.0Ah)BL1020B(2.0Ah)BL1015(1.5Ah)の3種類がラインナップされています。

BL1020Bは、2021年後半に追加された新バッテリーになります。

10.8Vスライド式バッテリーと充電器ごとの充電時間

マキタの10.8Vスライド式リチウムイオンバッテリ・充電器
バッテリ 充電器別の充電時間
18V~10.8V用 10.8V用 10.8V用
品番 容量 重さ 残容量表示 DC18RE
DC18RE

¥15,417
DC10SA
DC10SA

¥5,768
DC18RE
DC10WC

¥4,543
BL1015
BL1015

¥5,929
1.5Ah 210g × 22分 22分 50分
BL1015
BL1020B

¥6,699
2.0Ah 215g 30分 30分 70分
BL1040B
BL1040B

¥10,171
4.0Ah 376g 60分 60分 130分
10.8Vバッテリー(スライド式)の選び方

10.8Vスライド式バッテリーを使える機種

2021年9月現在、10.8Vスライド式バッテリーに対応する充電工具は、117機種がラインナップされています。

10.8Vスライド式バッテリーが使える機種

10.8Vシリーズ(差し込み式)一覧

10.8V差し込み式シリーズ

10.8Vの差込式バッテリーシリーズです。差込式はバッテリーをグリップ内部に搭載するので、スライド式と比べて本体をコンパクトで軽量にできる、という点が特徴です。

一方で、構造上バッテリーの容量を増やすことができず、バッテリーも1.3Ahのものしか無いため、連続作業時間はスライド式に劣ります。また、パワーもスライド式より控えめになっています。バッテリーの充電時間が50分と長め(10.8V/1.5Ahスライド式バッテリーは22分)な点も注意が必要です。

10.8V差し込み式バッテリーと充電器ごとの充電時間

マキタの10.8V差し込み式リチウムイオンバッテリ・充電器
バッテリ 充電器別の充電時間
10.8V・7.2V用
品番 容量 重さ DC10WA
DC10WA

¥5,309
BL1013
BL1013

¥5,698
1.3Ah 168g 50分

10.8V差し込み式バッテリーを使える機種

2021年9月現在、10.8V差し込み式バッテリーに対応する充電工具は、29機種がラインナップされています。

直近1年間での新製品はありません。

10.8V差し込み式バッテリーが使える機種

7.2Vシリーズ一覧

7.2Vシリーズ

7.2Vの差込式バッテリーシリーズです。10.8Vの差込式と比べてバッテリーがよりスリムになっています。対応工具はかなり少なくなりますが、ペン型インパクトドライバーやペン型ドリルドライバーといった特徴的な機種があります。

7.2V差し込み式バッテリーと充電器ごとの充電時間

マキタの7.2V差し込み式リチウムイオンバッテリ・充電器
バッテリ 充電器別の充電時間
7.2V用 10.8V~7.2V用
品番 容量 重さ DC07SB
DC07SB

¥5,115
DC10WA
DC10WA

¥5,309
BL0715
BL0715

¥4,004
1.5Ah 121g 30分 35分

7.2V差し込み式バッテリーを使える機種

2021年9月現在、7.2V差し込み式バッテリーに対応する充電工具は、13機種がラインナップされています。

直近1年間での新製品はありません。

7.2V(差込式)
7.2V差し込み式バッテリーが使える機種
集じん・送風
電動工具・充電工具その他

マキタバッテリーの選び方

重量測定

これまで見てきたように、マキタのバッテリーは同じ電圧でも複数の容量が存在します。ここでは、複数ある容量のうち、おすすめの容量を電圧ごとに解説していきます。

作業時の使用感に大きく関わってくる重量ももちろん考慮に入れています。

40Vmaxシリーズ

40Vおすすめ

普段使いならBL4025

BL4025(2.5Ah)は、ほとんどの40Vmax充電工具のフルセットに付属しているバッテリーです。

重量は707gでバッテリーとしては重量級ですが、40Vmaxシリーズには軽量バッテリーがラインナップされていないため、BL4025が最も軽いバッテリーになります。

1.0Ahあたりの価格は7145円となっており、BL4040と比べるとコストパフォーマンスでは劣ります。

BL4025

高負荷作業・長時間作業ならBL4040

高負荷作業や長時間作業がメインなら、BL4040(4.0Ah)がおすすめです。比較的大型のハンマードリルやはつりハンマーなどでは、標準付属バッテリーになっています。

1.0Ahあたりの価格は5236円となり、40Vmaxシリーズの中ではコストパフォーマンスに最も優れているバッテリーです。

バッテリーだけで1kgを超えてくるので、軽作業や短時間の作業に使うには不向きです。

BL4040

18Vシリーズ

18Vおすすめ

長時間作業が多いなら、コストパフォーマンスを追求するならBL1860B

BL1860B(6.0Ah)は、ほとんどの18V充電工具のフルセットに付属しているバッテリーです。

重量は670gで、18Vシリーズの中では最も重くなりますが、1.0Ahあたりの価格は2,780円となっており、18Vシリーズの中で最もコストパフォーマンスに優れるバッテリーとなっています。

BL1860Bは、18Vバッテリーと言えばこれ! と言えるおすすめのバッテリーです。

BL1860B

軽さを追求するならBL1815N

BL1815N(1.5Ah)は、重量350g18Vシリーズの中では最軽量のバッテリーです。天井付近などでの上向き作業や、狭い場所での作業など、できる限り軽量化したい場面でおすすめです。

インパクトドライバーTD172Dを例にすると、BL1860B(6.0Ah)装着時の重量は実測1553g、BL1815N(1.5Ah)装着時は実測1235gとなり、約20%軽量化することができます。ちなみに、本体のみは実測884gになります。

また、BL1860Bと比較して薄型になるので、取り回し性が格段に向上します。反面、弱点もあり、作業時間はBL1860Bの1/4とかなり少なくなってしまいます。

1.0Ahあたりの価格は6,196円となり、コストパフォーマンスで見ると18Vシリーズの中でも最低となります。

残容量表示機能・自己故障診断機能も省かれているので、1gでも軽くしたいということでなければ、次に紹介するBL1820Bも選択肢に入ります。

BL1815N

軽さは追求したいけど、容量もそこそこ欲しいならBL1820B

BL1820B(2.0Ah)は、重量382g18Vシリーズの中でBL1815Nの次に軽量なバッテリーです。

BL1815Nから容量を0.5Ah増やして、残容量表示機能を追加しています。

BL1815Nと同様の薄型仕様になるので、取り回し性が向上します。弱点もBL1815Nと同様で、作業時間はBL1860Bの約1/3になります。

1.0Ahあたりの価格は5,005円となり、BL1815Nよりもコストパフォーマンスが良くなっています。

BL1820B

14.4Vシリーズ

14.4Vおすすめ

長時間作業が多いなら、コストパフォーマンスを追求するならBL1460B

BL1460B(6.0Ah)は、ほとんどの14.4V充電工具のフルセットに付属しているバッテリーです。

重量は535gで、14.4Vシリーズの中では最も重くなりますが、1.0Ahあたりの価格は2,541円となっており、14.4Vシリーズの中で最もコストパフォーマンスに優れるバッテリーとなっています。

BL1460Bは、14.4Vバッテリーと言えばこれ! と言えるおすすめのバッテリーです。

BL1460B

軽さを追求するならBL1415N

BL1415N(1.5Ah)は、重量294g14.4Vシリーズの中では最軽量のバッテリーです。

BL1460Bと比較すると241g軽量になっているので、天井付近などでの上向き作業や、狭い場所での作業など、できる限り軽量化したい場面でおすすめです。

また、BL1460Bと比較して薄型になるので、取り回し性が格段に向上します。反面、弱点もあり、作業時間はBL1460Bの1/4とかなり少なくなってしまいます。

1.0Ahあたりの価格は5,485円となり、コストパフォーマンスで見ると14.4Vシリーズの中でも最低となります。

残容量表示機能・自己故障診断機能などが省かれている点は考慮する必要があります。

BL1415N

10.8Vシリーズ(スライド式)

10.8Vおすすめ

長時間作業が多いなら、コストパフォーマンスを追求するならBL1040B

BL1040B(4.0Ah)は、10.8Vシリーズの中で最大容量のバッテリーです。

重量は376gで、10.8Vシリーズの中では最も重くなりますが、1.0Ahあたりの価格は2,388円となっており、10.8Vシリーズの中で最もコストパフォーマンスに優れるバッテリーとなっています。

10.8V充電工具は軽さを売りにした機種が多く、ほとんどの機種のフルセット付属バッテリーは、軽量のBL1015(1.5Ah)となっています。BL1015は210gなので、BL1040Bを追加で購入すると言う場合には、重さが気になるかもしれません。

BL1040B

軽さを追求するならBL1020B

BL1020B(2.0Ah)は、重量215g10.8Vシリーズの中では最軽量クラスのバッテリーです。

最軽量はBL1015の210gですが、その差はわずか5gしかなく、BL1020Bの方が容量が0.5Ah多くなっています。また、BL1015では搭載されていない残容量表示機能・自己故障診断機能などがしっかり備わっている点も大きなポイントです。

1.0Ahあたりの価格は3,157円となり、コストパフォーマンスでは10.8Vシリーズの中で中間の位置づけとなります。

BL1020BとBL1015の価格差は770円と小さいので、標準付属のバッテリーを買い足ししたいと言う場合には、このBL1020Bがおすすめです。

BL1020B

マキタバッテリーの電圧の違いとは

マキタバッテリーの電圧の違い

マキタのバッテリーでは、40Vmax18V14.4V10.8V7.2Vといった電圧がラインナップされています。

電圧が違うことの最も大きな差はパワーになります。基本的に電圧が高くなるとパワーも増えますが、それに伴って価格も上がる傾向にあります。

また、電圧が高くなるに伴ってバッテリーや工具本体の重量・サイズも増加する傾向にあります。

例として、10.8VバッテリーBL1015は重量210gとなっていますが、40VmaxバッテリーBL4040になると1011gとなり、5倍近い差があります。

40Vと10.8V
40Vmaxバッテリー(左)と、10.8Vバッテリー(右) その差は歴然です

一つの電圧ですべての充電工具を賄おうとした場合、電圧を高く設定するとオーバースペックになる工具が多くなり、電圧を低く設定するとパワーが弱すぎて実使用に耐えられない工具が増えてしまいます。これを回避するために、電圧を複数に分けて展開しています。

この中で、40Vmax~14.4Vバッテリーの充電工具に関しては、プロ向けの機種が中心となっています。また、10.8V~7.2Vバッテリーの充電工具は、プロのサブ機やDIY向けの機種が中心となっています。

マキタバッテリーの型番の読み方

バッテリー型番

マキタのバッテリーは、型番で電圧や容量を知ることができます。18V6.0AhバッテリーのBL1860Bを元に見ていきましょう。

BL1860B

一番左側のBLはリチウムイオンバッテリーであることを表しています。

次の二桁の数字18は電圧を表しています。40Vmaxバッテリーであれば40、14.4Vバッテリーであれば14になります。

更にその次の二桁の数字60は容量(Ah)を表しています。3.0Ahであれば30になり、1.5Ahであれば15になります。

最後のBは残容量表示機能付きということを表しています。B以外にも記号があり、N・Fがつくバッテリーは本体によっては取り付けることができないことを表しています。

【番外編1】背負式のバッテリー

ここまでは一般的なバッテリーを見てきました。ここでは、ちょっと変わったバッテリーをご紹介します。

背負式バッテリー

一般的な電動工具のバッテリーは、工具本体に取り付けて使います。作業時間を長くしたい場合、①バッテリーの容量を増やす・②バッテリーを2個取り付ける・③バッテリーを複数用意して取り替えながら使うといった方法があります。しかし、①と②の方法では重量が増加して使い勝手が悪くなってしまうという問題があり、③の方法では準備や持ち運びが大変になります。

そういった問題の解決策として、背負式のバッテリーPDC1200がラインナップされています。BL1860B(18V/6.0Ahバッテリー)約11個分という大容量のバッテリーを搭載しているので、長時間作業も余裕でこなすことができます。

また、バッテリー部分を背負式にすることで工具本体を軽くすることができ、取り回し性も向上します。

対応機種は、40Vmax充電工具と36V(18V+18V)充電工具になっています。今でもエンジン式のニーズが高い草刈り機やブロワ、チェンソー、アースオーガ、ハンマードリルといった高負荷かつ長時間作業が多い工具で使用することで、エンジン式以上の稼働時間を実現することができます。

作業時間の比較
品名・品番 バッテリー 通常作業時間 背負式バッテリ使用時の
作業時間
草刈機
MUR368UD
BL1860B×2 約1時間25分
(高速)
約8時間20分
(高速)
草刈機
MUR369UD
約25分
(高速)
約2時間30分
(高速)
ブロワ
MUB363D
約30分
(モード1・全開)
約3時間30分
(モード1・全開)
チェンソー
MUC355D
約54本
(φ200丸太)
約410本
(φ200丸太)
アースオーガ
DG460DZ
約90本
(φ200深さ60cm穴あけ)
約540本
(φ200深さ60cm穴あけ)
ハンマードリル
HR400D
約30本
(φ18深さ140mm穴あけ)
約180本
(φ18深さ140mm穴あけ)
ディスクグラインダ
GA701D
約7.2m
(コンクリート筋つけ深さ20mm)
約60m
(コンクリート筋つけ深さ20mm)

※使用する際には、バッテリー本体の他に、36V(18V+18V)用接続アダプタもしくは40Vmax用接続アダプタが必要になりますのでご注意ください。

マキタ ポータブル電源 PDC1200 A-71825
マキタ 36V(18V+18V)用接続アダプタ A-69076
マキタ 40Vmax用接続アダプタ A-72241

【番外編2】バッテリー関係のアクセサリー

番外編1で背負式のバッテリーをご紹介しましたが、こちらは結構な価格になる上に、現在持っているバッテリを活かすことができません。番外編2では、手持ちのバッテリーを活かしつつ、より快適に充電工具を使用できるアクセサリーをご紹介します。

バッテリーアダプター

バッテリーアダプター

バッテリーアダプターは、工具本体からバッテリーを分離し腰回りのベルトに取り付けることで、上向き作業などでの腕や方への負担を軽減します。

バッテリーアダプタ(バッテリリア側コード) BAP18 A-65165
マキタ 18V用バッテリアダプタ(バッテリボタン側コード) BAP18E A-72067
マキタ バッテリーアダプタ (18V+18V用) A-62088 BAP182

ポータブル電源ユニットPDC01

ポータブル電源ユニット

18Vバッテリーを最大4個取り付けられる背負式ユニットです。番外編1でご紹介した背負式のバッテリーPDC1200はバッテリー内蔵式で交換不可能ですが、こちらのポータブル電源ユニットPDC01は手持ちのバッテリーを差し替えて使用することができます

より手軽に使用することが出来ますが、最大容量はPDC1200の1/3弱になります。バッテリー部分を背負式にすることで工具本体を軽くすることができ、取り回し性が向上すると言うメリットはPDC1200と同じになります。

MEMO

背負式のバッテリーPDC1200:BL1860B×約11個分

ポータブル電源ユニットPDC01:BL1860B×4個分

対応機種は、36V(18V+18V)充電工具と、18V充電工具になっています。

※使用する際には、ポータブル電源ユニットPDC01本体の他に、36V(18V+18V)用接続アダプタもしくは18V用接続アダプタが必要になりますのでご注意ください。

マキタ ポータブル電源ユニット PDC01 (バッテリ、アダプタ別売) A-69098
マキタ 36V(18V+18V)用接続アダプタ A-69076
マキタ 18V用接続アダプタ A-69082

【番外編3】マキタの36Vバッテリーシリーズ

36Vシリーズ
36Vシリーズ (マキタ2021年4月カタログ)

マキタでは、40Vmaxシリーズの他に、36Vシリーズもラインナップされています。18Vバッテリーを2個取り付ける36V(18V+18V)シリーズとは異なり、バッテリー1個での36Vになります。

36V(18V+18V)シリーズや40Vmaxシリーズの登場でどんどん廃番が進み、現在では12機種を残すのみとなっています。

※今後廃番になることがほぼ確定しているシリーズのため、今回の記事の【マキタのリチウムイオンバッテリーは全16種類!】からは除外しています。

格安・互換バッテリー(非純正バッテリー)の使用について

マキタに限らず、電動工具のバッテリーには、格安の互換バッテリー(以下、非純正バッテリーと表記します)が多数流通しています。2022年1月現在、Amazonで「マキタ バッテリー」で検索すると真っ先に非純正バッテリーが表示されます。

この非純正バッテリーですが、価格が純正バッテリーの3/2~半分程度と安く、かなり魅力的です。しかし実際には、公表されている容量より少ない実容量であったり、粗悪な素材が使われているといった側面もあるようです(すべての非純正バッテリーがそうだというわけではありません)。

また近年、非純正バッテリーを使用したことによる事故が増加しており、やけどなどの怪我につながった事例も報告されているようです。もちろん、非純正バッテリーを使用したことによる故障の場合には、メーカー保証は一切受けられなくなります。

事故事例
事故事例(独立行政法人製品評価技術基盤機構ホームページより)

使用する際には、自己責任で使用するようにしてください。

おわりに

マキタバッテリー

ここまでご覧いただき、ありがとうございました。マキタのリチウムイオンバッテリーを全シリーズわかりやすく解説【2022年版】、いかがでしたでしょうか。今回の記事が、皆さまのバッテリー選びのお役に立てば幸いです。またご質問などもお待ちしております! お気軽にお問い合わせください。

2 COMMENTS

生熊 民夫

初歩的な質問です。使っていた草刈機14,4v仕様機でしたが。新たに18V
仕様機を購入するつもりです。
新しい18v機に、古い14.4V電池が使用できますか?
ahは3,0です。古い電池が3個有ります。

  

返信する
ふーみん(ビルディ)

ご質問ありがとうございます。
残念ながら、電圧が異なるバッテリーを使用することはできません。

返信する

ふーみん(ビルディ) へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)