【メーカーさん探訪記】ムラテックKDS大分工場。カッター製造・レーザー墨出し器の点検現場を見学してきました。

KDS工場入口

こちらの記事はメーカーさん企業秘密により公開できない写真が多く含まれていたため、お蔵入り(泣)していましたが、画像を差し替え公開に至りました。写真が無いため少し分かりにくい記事内容になっておりますが、雰囲気だけでもお伝えできれば嬉しいです。

ムラテックKDS 大分工場へ

レーザー墨出し器やコンベックス、カッターナイフで有名なムラテックKDS。前身は1937年創業の京都度器製作所という実は老舗の測定器メーカーです。 そんなムラテックKDSは現在マレーシア自社工場の他に、滋賀県と大分県に自社工場を保有しています。 今回はそのうちのひとつ、大分工場(豊後大野市三重町)の工場に取材してきました。

JR大分駅から2両編成の電車に揺られること約50分、JR三重町駅に到着しました。

こちらがJR三重町駅。小さな趣のある駅舎です。

三重町駅からさらに車で10分ほど。

KDS工場入口
ムラテックKDS大分工場到着!
KDS入口看板アップ
かっこいい看板です。セコムつかってます。

ムラテックKDS大分工場=Made in JAPAN

こちらの工場では、カッターナイフや替刃、スクレーパーの製造、デジボーやデジタル身長計といった測定器の製造や校正などを行っています。

当然これらの製品は「Made in JAPAN」。工具業界も年々海外製品が増えていますが、ムラテックKDSではここ大分の地で頑張ってモノづくりをしています!

また海外提携メーカーより輸入したレーザー墨出し器やオートレベルなど測量機器の品質検査、洗剤シンプルグリーンの容器への充填などもこちらの工場で行っています。

歓迎張り紙

入り口には歓迎の貼紙が!皆さんお仕事中にも関わらず、わざわざ起立して笑顔で迎えていただきました。(お忙しいところありがとうございました!)皆さんとてもイキイキと仕事をしてらっしゃったのが印象的です。

ちなみに工場長のご子息は現役のJリーガーで、あの長友選手とも一緒にプレーをされていたとか。

国産カッターナイフの製造工程

オフィスで工場の概要についてプレゼンテーションをしていただいた後、早速工場に向かいました。 いくつかの建屋のうち、まずはカッターナイフの製造工場の見学です。

撮影禁止
カッターナイフの原料となる帯鋼。テープ状に巻かれています。

カッターナイフの原料である鋼材が直径80センチほどの円形になっています。実際は薄い帯状の鉄板がテープのようにぐるぐる巻かれている状態です。

このベルト上の帯鋼を引き伸ばしプレスにかけて折り線(折るための線)を入れます。その後金属の高度をあげるための焼入れ、冷却、適度な粘りを入れるための再焼入れを施します。この焼入れ装置の周囲は非常に熱く、夏場の作業は非常に厳しい作業環境になります。

再焼入れの後いくつかの工程を経て、最後に刃付けの工程に入ります。粗研磨から仕上げまで数回の研磨により刃がつけられていきます。研磨過程で発生した鉄くずは綿状になって排出されます。

撮影禁止
鉄なのに綿のようにフワフワした研磨クズが次々に排出されていきます。
撮影禁止
荒研磨から仕上げまで数工程の研磨を経てカッター刃に近づいていきます。

カッターの切れ味を決める重要な工程である刃付けでは、適切な角度に研磨されるよう常時システムによるモニタリングがなされています。途中基準を満たさない角度での研磨が検知された場合はラインが止まり、不良品が出荷されない仕組みになっています。

カッター替刃黒刃と白刃の違い

OLFA、貝印、タジマなどメーカー各社、そしてKDSからも発売されているカッター替刃には表面が黒い黒刃と通常の白刃があります。 この黒刃と白刃の違いは、単なる色の違いではありません。その秘密はこの研磨工程での刃付けにあります。

黒刃の方がより鋭角に刃付けされることで、より切れ味を増した刃になります。ただ鋭角になる分、先端が薄くなるわけで耐久性に影響がでます。一方の白刃は、切れ味と耐久性を考慮した角度で刃付けされています。

普段は長切れする白刃を使い、仕上がりや切れ味が重視なシーンでは黒刃を、カッター本体も高いものではないので使い分けてもいいかもしれませんね。

撮影禁止
刃が付けられた後は折り工程へ。帯状の鋼が普段使っているカッターサイズにカットされていきます。

KDS 替刃 剛白刃大50枚入
KDS 替刃 鋭黒刃大50枚入

顕微鏡やマイクロメーターを使った品質管理に加え、独自の「切れ味試験機」で常にカッターの切れ味を数値化して管理しています。切れ味という曖昧な感覚を数値化するという発想に感動のあまり、カッターナイフ完成品の写真を撮るのを忘れてしまいました(泣)。

レーザー墨出し器の点検・出荷工程

いよいよ今回のメインテーマ、レーザー墨出し器の点検施設へ入ります。 撮影NGのところだらけで申し訳ないのですが、まずこちらで入荷したレーザー製品に対してシリアル番号が付与されることから始まります。いわば出生届を出すようなものです。

撮影禁止
シリアルが付けられるのを待つ墨出し器たちがズラッと並んでいます。

出荷前の全ロット品質検査とシリアル管理

ここでシリアル番号をつけてデータ登録されることで、出荷前にいつ、どのような精度点検がなされて、結果どの程度の精度を保有しているかしっかりと記録されます。

またお客様への販売後に修理や校正で工場に送られてきた場合は、まず精度点検を行い、その時点での精度データを登録します。その後熟練の職人さんの手により調整がなされた後、再び精度点検を行い、その精度データを登録します。 このように新品出荷前からメンテナンスまで、すべての点検内容、精度データを登録しているので、ひとつひとつの製品個体の状態を完璧に把握できるようになっているのです。

こうした個体レベルでのメンテナンス体制ができているレーザー墨出し器メーカーは意外と多くありませんので、KDSレーザー墨出し器のメリットのひとつと言えます。

撮影禁止
数メートルもの高さの柱に縦ラインを照射、コリメーターを使い精度点検しています。

ムラテックKDSのレーザ製品を購入すると、必ずユーザー登録書が付いてきます。このユーザー登録をすることで、個別の製品情報にお客様の情報が紐付き、よりスムーズなアフターサービスが実現されます。皆さん確実なメンテナンスのためにユーザー登録を忘れずに!ちなみにビルディでご購入いただいたお客様は、うっかりユーザー登録を忘れてしまったという場合でも、当社で購入データをしっかり管理していますので後からでもユーザー登録が可能です。

まず縦ラインを高い柱に照射し、コリメーターを使い1ラインあたり最低3箇所の精度点検を行います。精度はシステムによる画像解析で、人為的な誤差が発生しないようになっています。

撮影禁止
熟練の職人さんが1本1本のレーザーラインを調整しています。

こうしたいくつもの点検工程に合格した製品だけが梱包されていきます。梱包されたレーザー墨出し器は、一旦ムラテックKDS滋賀工場へ輸送され保管され、その後全国の販売店へと出荷されていきます。

ムラテックKDS グリーンレーザー墨出し器 ATL-96RG

水平全周のフルライングリーンレーザーATL-96RG

今KDSで一押しのレーザーです。ジンバル式のグリーンレーザーフルライン。3WAY電源(リチウムイオン電池、単3アルカリ乾電池、ACアダプター)がポイント。

ビルディで見る

ムラテックKDSレーザー墨出し器 全シリーズ・全機種スペック一覧(2018年)
タジマレーザー
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KDS ?ムラテックKDS ?

多くの方にとって「ムラテックKDS」よりも「KDS」の方がなじみがあると思いますが、2007年の経営統合により村田機械株式会社のグループ傘下となり社名が変更されました。この村田機械株式会社、私もKDSがグループ入りするまでは知らなかったのですが、本社のある京都ではいたるところで看板を目にする地元では言わずとしれた大企業。(同じく京都の大企業、村田製作所とはまた別の会社です。)

ムラテックKDS 沿革
1937年合名会社京都度器製作所設立
1970年大分工場 操業
1971年滋賀工場 操業
1976年カッターナイフ事業参入
1998年株式会社KDSに社名変更
1998年KDSマレーシア工場 操業
2007年村田産業株式会社と統合。ムラテックKDS株式会社に社名変更
2009年釘ねじ事業をKN村田産業株式会社へ譲渡

以上、ムラテックKDS大分工場の取材レポートでした!最後まで読んでいただきありがとうございました。

大分駅
開放感あるJR大分駅前。帰りはここからソニック号で博多へ(画像引用:JRおおいたシティHP

2 Comments

king-B

ユーザー登録。
すっかり忘れていた。

数日前、パッケージエアコンの入れ替えで、旧機を外し新機の釣ボルトの墨出しをしていたら、既設ドレンパイプに残っていた水が、レーザーにまともに降りかかる。というアクシデントに遭遇。
周囲の作業者は慌てていたが。
『コレ防水なんで』と所有者の私は一人冷静に対応。
KDSに限らず防塵防水性能を付与されたレーザーは多いが、その機能の有益性を痛感した。
KDSのオートラインレーザーはコストパフォーマンスが良いので臆せず使える。

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ナベちゃん ナベちゃん

king-Bさま、コメントありがとうございます!ユーザー登録は後からでも大丈夫ですので当社までFAXかメール添付いただければと思います^^
不意のアクシデントにも多少の水しぶきは大丈夫ですので心強いですね。メンテナンスの際はお気軽にお申し付け下さい。今後ともよろしくお願いいたしますm(_ _)m

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