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プレートコンパクターとは
プレートコンパクターは、砂や砂利、アスファルトなどを押して締め固める、つまり転圧するための機械です。土に含まれる空気を押し出すことにより、土の粒子が強固に結びつく原理を利用しています。
砂、アスファルト等に力を加えて空気を押出し、粒子同士の接触を密にして密度を高めることを、転圧と言います。
土は土粒子と水と空気で構成され、粒子と粒子の間には大きな隙間があります。締固めによって、土の中に含まれる空気を押出して隙間を小さくし、土粒子同士をしっかり接触させると密度が増します。それにより、その塊は強さを増し、更に水を通しにくくなります。
引用元:三笠産業 技術情報
プレートコンパクターは、転圧する機械の中でも特に表層の転圧作業に向いています。路床の砂や砂利の転圧、アスファルトの転圧及びパッチング作業で使われます。道路工事などで、アスファルトを敷く前の土を固めていたり、アスファルトを敷いた後の表面仕上げなどで使っているのをよく目にします。

今回の記事では、このプレートコンパクターの選び方のポイントとおすすめ機種をご紹介します。
住宅の基礎工事や建築工事、埋設工事、側溝転圧などでは、タンピングランマーを使用してください。
参考 タンピングランマービルディで商品を見てみるプレートコンパクターの選び方のポイント
重量クラスで選ぶ
プレートランマーは、各メーカーとも重量ごとに大まかなクラス分けをしています。一般的によく使われる主力のクラスは、60kg~79kgまでの重量のクラスになります。このクラスが転圧力と取り回しのバランスに最も優れています。各メーカーでも定番クラスの製品として注力しています。この他にも重量80kg以上の大型クラスや、重量60kg未満の小型クラスがラインナップされています。
重量と転圧力はほぼ比例していて、重くなればなるほど転圧力は上がりますが、取り回し性が低くなります。使用する環境に応じた最適な機種を選択してください。
転圧盤幅で選ぶ
転圧盤の幅も、プレートコンパクターを選ぶ上での重要なポイントです。幅が広いほど一度に転圧できる面積が広くなり、作業効率が上がるためです。一方、転圧盤の幅が広くなればなるほど取り回し性は悪くなりますので、使用する環境に合わせた機種選びが必要になります。この辺りは重量で選ぶときと同じですね。
広い範囲を一気に転圧したい場合は、幅の広い転圧盤の機種がおすすめです。一方、障害物が多い現場や、そこまで広くない範囲の転圧に使う場合には、転圧盤の幅が狭い機種の方が小回りもあり使いやすくなります。
メーカーで選ぶ
国内プレートコンパクターで高いシェアを誇るメーカー三笠産業は、プレートコンパクター以外にもランマーやバイブレーションローラなど舗装、転圧用機械を専門で手がけるメーカーです。また同じように明和製作所もランマーやローラーなど道路機械専門のメーカーです。迷ったときはこの2社から選んでおけば間違いありません。
プレートコンパクターの機能説明
プレートコンパクターの様々な付加機能をまとめてみました。必要な機能などを確認してください。それぞれの機能があるプレートコンパクターの対応機種へリンクしています。
機能 | 概要 | 対応機種 |
---|---|---|
水タンク付 | プレートコンパクター自体に、水タンクと散水装置が付いている機種です。転圧時の砂埃を抑え、アスファルトなどの付着防止に効果を発揮します。転圧力を強化する働きもあります。 | ≫対応機種一覧 |
中折れハンドル式 | ハンドルを折りたたむことができる機構を装備しています。収納・運搬に便利です。 | ≫対応機種一覧 |
低騒音型 | 防音材の使用により、作業時に発生する騒音を低減しています。夜間作業や騒音への配慮が必要な現場最適です。 | ≫対応機種一覧 |
防振型 | 作業者に伝わる振動を低減させる設計になっています。 | ≫対応機種一覧 |
移動用車輪付 | 車輪を展開することにより、スムーズに移動ができる設計になっています。 | ≫対応機種一覧 |
ブロック用 | インターロッキングブロック用のプレートコンパクターです。一般的なプレートではなく、ゴムローラーで転圧を行うので、ブロックにキズがつきにくくなっています。 | ≫対応機種一覧 |
定番のプレートコンパクターおすすめ機種(機械重量60~79kg)
よく使われる機械重量60~79kgクラスの定番プレートコンパクターの中でのおすすめ機種です。購入に迷われた方はここから選んでおけば 間違いありません。
転圧盤幅300mm~350mm
三笠産業 プレートコンパクター MVC-F60H
出力に余裕のある4サイクルエンジンを搭載し、騒音が少なく耐久性も優れています。舗装パッチング作業などで最も摩耗する転圧盤後部を二重構造にして、耐久性を高めた構造になっています。一点吊りフックを標準装備しているので、積み降ろしが安全で簡単に行えます。
≫中折れハンドル仕様、移動用車輪付仕様、低騒音型 MVC-F60HSもあります。
明和製作所 プレートコンパクター HP60
転圧盤幅355mm~420mm
三笠産業 プレートコンパクター MVC-F70H
マキタ エンジンプレートEP71
明和製作所 プレートコンパクター KP-6SS
【大型クラス】のプレートコンパクターおすすめ機種(機械重量80kg以上)
機械重量80kg以上の大型クラスプレートコンパクターおすすめ機種です。80~89kgクラス
三笠産業 プレートコンパクター MVC-75F
明和製作所 プレートコンパクター KP80
収納・運搬に便利な、中折れハンドルです。米国環境保護局(EPA)の排ガス二次規制に適合した新エンジンを搭載しています。エンジンガード吊フックを標準装備しているので、積み降ろしが安全で簡単に行えます。
≫水タンク付きモデル KP80Wもあります。
明和製作所 プレートコンパクター HP60R
90~99kgクラス
三笠産業 プレートコンパクター MVC-T90H
耐久性に優れた特殊ダクタイル製の転圧盤の採用により、耐久性が大幅にアップしました。偏心振子の回転により、起振体ケース内のオイルを潤滑させ、ベアリングに適切な潤滑作用を与えることで、起振体の耐久性向上を実現しました。一点吊りフックを標準装備しているので、積み降ろしが安全で簡単に行えます。
≫移動用車輪付仕様、防振ハンドル仕様(受注生産品)もあります。
三笠産業 プレートコンパクター MVB-85H
明和製作所 プレートコンパクター HVP80
100kg~クラス
三笠産業 プレートコンパクター MVB-150H
明和製作所 プレートコンパクター HVP80R
【小型クラス】のプレートコンパクターおすすめ機種(機械重量60kg未満)
機械重量60kg未満の小型クラスプレートコンパクターおすすめ機種です。~39kgクラス
明和製作所 プレートコンパクター KP30A
40~49kgクラス
三笠産業 プレートコンパクター MVC-40H
50~59kgクラス
三笠産業 プレートコンパクター MVC-50H
出力に余裕のある4サイクルエンジンを搭載し、騒音が少なく耐久性も抜群です。耐久性に優れた特殊ダクタイル製の転圧盤の採用により、耐久性が大幅にアップしました。偏心振子の回転により、起振体ケース内のオイルを潤滑させ、ベアリングに適切な潤滑作用を与えることで、起振体の耐久性向上を実現しました。一点吊りフックを標準装備しているので、積み降ろしが安全で簡単に行えます。
≫中折れハンドル仕様、水タンク付仕様、水タンク付・中折れハンドル仕様もあります。
三笠産業 低騒音型プレートコンパクター MVC-F40HS
明和製作所 プレートコンパクター KP50
明和製作所 プレートコンパクター KP-5S
【DIY向け】のプレートコンパクターおすすめ機種
ここまではプロ向けのプレートコンパクターをご紹介しましたが、ここでは比較的安く購入することができるDIY向けのモデルをご紹介します。Amazonや楽天で人気の機種をピックアップしてみましたので、是非参考にしてみてください。
プレートコンパクター MPC-501L

転圧盤寸法 | W:300mm D:450mm |
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重量 | 48kg |
遠心力 | 8.2kN |
機能 | 中折れハンドル式・移動用車輪付 |
小型軽量で取り扱いやすいコンパクトタイプ。収納・運搬に便利な、中折れハンドルを装備。一点吊りフックを標準装備しているので、積み降ろしが安全で簡単に行える。
おわりに
以上、プレートコンパクターの選び方とおすすめ機種、いかがでしたでしょうか。今後、他のメーカーも追加する予定です。明和製作所のプレートコンパクターを追加しました(5/31)。皆さまの機種選びのお役に立てば幸いです。またご質問などもお待ちしております!お気軽にお問い合わせください。