目次
サーモグラフィとは?
サーモグラフィは、通常目では見えない温度差を検知して色で可視化することで、様々な計測に用いることができる装置のことです。
テレビのスポーツ系の番組や、ヘルスケア系の番組、寝具などの通販番組などで体が温まってきたことを具体的にチェックするために、特殊な機械で人を撮影するというシーンを見たことがある方は多いかと思いますが、この際によく用いられる機械がサーモグラフィになります。
また、ここ2年のコロナウイルス大流行の影響で国内の主要な空港や公的機関などにサーモグラフィが相次いで設置されたことにより、実際に見たことがある方や、撮影されたという方も多いのではないでしょうか。
こういったことから、サーモグラフィ=体温測定のための装置といった印象を抱きがちですが、実際には体温測定を主な目的として開発された装置ではありません。サーモグラフィは物体表面の温度の計測しかできないため、厳密な体温は測ることができないのです。(※体表温度は体温より数度程度低いようです。)もちろん、サーモグラフィだけでコロナかどうかを判断することもできません。夏の日差しの中を歩いてきてサーモグラフィの前を通った際にアラームが鳴ったけど熱なんてなかったしコロナでもなかった、という経験をされた方も少なくはないのではないでしょうか。
では、空港や病院などに設置されているサーモグラフィはなんのためにあるのか、ということになりますが、他者よりも明らかに体表温度が高そうな人を検知して、より詳しい検査につなげるための初動段階として用いられているのです。
話がそれてしまいましたが、実際のサーモグラフィの用途としては、様々な分野での研究・分析・測定になります。今回の記事ではサーモグラフィの仕組みやどういった目的に使用することができるのかという点について詳しく見ていきます。また、サーモグラフィの選び方についてもチェックしていきます。ぜひ最後までご覧ください。
サーモグラフィの仕組み
温度を持つ物体は、その温度に応じて赤外線を放出しています。また温度が高くなるほど放出される赤外線の量は多くなります。サーモグラフィは、この赤外線を検知して色に変換することで、物体に触れることなく温度を測定することができます。
赤外線の放出量は素材によって異なります。同じ温度でもコンクリートと金属では放出量が異なるため、同じ設定では違う温度として計測されてしまいます。この放出量の違いは放射率で表されています。正確な温度を測定するためには、その素材に対応した放射率を設定する必要があります。
光沢のある金属や金属酸化物などは赤外線の放射率が低いか均一でないため、サーモグラフィでの測定には不向きです。(黒色の塗料を塗る、黒体テープを貼るといった方法で測定できるようにすることは可能です。)
紙・木材・コンクリート・氷・石膏・ガラス・ゴム・プラスチック・セラミック・ニス・磁器・塗料・粘土・レンガ・モルタル・しっくい・食品と言った非金属の多くは一般的に高い放射率を持っているため、測定に向いているといえます。
赤外線を検知するという特性上、可視光の全くない暗闇や煙の中でも、温度の測定が可能です。
一般的な接触型の温度計では、プローブ(検出器)が接している1点のみしか測定ができませんが、サーモグラフィであれば、面全体を同時に素早く測定することが可能です。
サーモグラフィの良いポイント
- 測定したい対象に触れることなく温度の測定ができる
- 暗闇や煙の中でも使用できる
- 点ではなく面で温度の測定ができる
サーモグラフィの微妙なポイント
- 正確な温度を算出するためには、測定する素材に応じて設定を変更する必要がある
- 赤外線を検出するため、ガラスなどが間にあると測定できない
- 通常の温度計と比較して価格が高め
- 光沢のある金属や金属酸化物などの測定は苦手
サーモグラフィで何ができるの?
ここからは、サーモグラフィが実際にどんな測定に用いられているのかを見ていきましょう。
住宅診断
雨漏りの確認
サーモグラフィでは壁裏などの雨漏りを直接検知することはできませんが、雨漏りによって冷やされた部分の熱が内壁側まで伝わってきている場合、その部分の温度が低くなるため、間接的に雨漏りを発見することができます。
断熱材の有無の確認
断熱材が入っていない部分は外気の温度が伝わりやすくなるため、他の部分と比べて温度が低くなりがちです。
床暖房の配管漏れの確認
床暖房に配管を使っている場合、サーモグラフィを使うこととで配管の漏れや不良を簡単に確認することができます。
断熱性の診断
建物の断熱性の診断が可能です。断熱が足りていない箇所の特定ができるので、その部分の断熱強化などの対策につなげることができます。
設備診断
ソーラーパネルの点検
目ではわからない欠陥や短絡、接触不良、過熱などが色で可視化されるので、実際に触れなくても検知する事ができます。
配電盤・分電盤の点検
電気設備からの出火は大きな被害や損害に繋がります。サーモグラフィを使って定期的に点検を行うことで、そのリスクを減らすことができます。
地下融雪装置の点検
降雪地域では、道路の積雪や凍結対策が必要不可欠です。積雪や凍結を防ぐための融雪装置は道路の下に埋め込まれることが一般的ですが、点検が難しいという問題があります。サーモグラフィを使用することで、ひと目で動作状況や不具合箇所などの確認ができます。
産業機械診断
高温になる設備の点検
高温になり、近づくことが困難な箇所の配管や炉などの温度の測定をすることができ、異常温度など問題の早期発見に役立ちます。
機械の診断・メンテナンス
稼働している機械を止めることなく、過負荷などの点検を行うことができます。
発電設備の点検
一般的に発電機などの点検をする際には機械を止める必要があり、コストや手間がかかります。サーモグラフィを使うことで、機械を止めることなく安全に一定の点検が行えるようになります。
送電設備の点検
送電線などは通電時にには熱を発生させるので、サーモグラフィで検知することができます。過負荷による異常な高温などを早期に発見することができます。また、断線箇所んの確認にも効果的です。
品質検査
工業製品の品質検査
生産された工業製品の熱ムラや異物混入の有無を確認することができます。生産物だけではなく、生産ラインの異常過熱などの確認にも使用することができます。
研究開発
基盤の検査
基板設計の際に発熱等を効率よく確認することができます。すでに生産に組み込まれている各種基盤の検査にも有効的です。
機械・部品の検査
機械設計時の機械や部品のテストなどで、効率よく発熱の様子や異常などを確認することができます。
自動車整備・点検
自動車整備・点検
自動車やトラック、バイクなどの点検や整備の際に、触れることなく温度の測定ができます。サーモグラフィにより、整備の効率性が向上します。
農業分野での活用
農業分野での活用
日光による植物の葉温変化をサーモグラフィで測定し、データ化することでより効率の良い栽培方法の確率や品質管理につなげることができます。
電動工具や電気製品の点検や測定
サーモグラフィは電動工具や電気製品などの点検に使用することもできます。過負荷などを熱画像で事前にチェックすることで、故障につながる過熱を避けることができます。
また、反対に保冷温庫やクーラーなどで冷却が十分に行えているかをチェックすることもできます。
似ている機械
放射温度計
放射温度計もサーモグラフィと同様に、物体から放出される赤外線を捉えることで温度を測定しますが、面ではなく点での測定になるという部分が最大の違いになります。
特定の箇所をピンポイントで温度測定したいという場合には、放射温度計を使うことで価格を大幅に抑えることができます。
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サーマル単眼鏡
サーモグラフィは主に数メートルから数十メートルの距離にある対象の温度を測定するために用いられます。一方。サーマル単眼鏡(サーマルスコープ)は200~1000メートルといった遠くの対象を赤外線により識別することを目的とした装置になります。
サーモグラフィのように色温度ごとにカラーで表示することはできますが、具体的な温度を数値化することはできません。
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サーモグラフィの選び方
それでは、サーモグラフィの選び方について見ていきましょう。重要な点を項目ごとにまとめてみました。
熱画像解像度で選ぶ
熱画像解像度とは、どれだけ鮮明に画像を表示できるかという基準になります。メーカーによって、検出素子画素数・検出器解像度・熱解像度・赤外線解像度とも呼ばれています。
上の画像のように、解像度80×60ピクセルの場合にはかなり荒い画像になってしまいます。一方で、解像度160×120ピクセルの場合はより鮮明に表示されており、解像度80×60ピクセルではぼんやりとしか表示されていなかった部分も、しっかりと識別できています。
スマートフォンやデジタルカメラのスペックを比較する際に画素数をまずチェックする、という方は少なくないかと思いますがこれと同じイメージです。解像度が大きくなればなるほど鮮明な画像になり、遠くのものもよりはっきりと表示できるようになります。
ただ、デジタルカメラなどと同様に解像度が大きくなればなるほど価格も高くなる傾向にあるので、用途や予算と相談してください。主流の解像度は、160×120ピクセル(19,200画素)や、320×240ピクセル(76,800画素)前後となっています。
温度分解能で選ぶ
温度分解能は、検出できる最小の温度差を表しています。温度分解能が25mK(0.025℃)の場合は0.025℃刻みで温度を測定できますが、150mK(0.15℃)の場合は0.15℃刻みでしか温度の測定ができません。
知りたい温度が1℃や0.5℃単位であれば、どの機種を選んでも問題ありませんが、0.1℃や0.05℃まで差を知りたいという場合には、温度分解能に注意して選定する必要があります。
上の画像のように、温度分解能が80mK(0.08℃)の場合と比べて、50mK(0.05℃)ではより細かな温度表示が可能となっています。温度分解能の値が小さくなればなるほど、質の高い測定が可能になります。
フレームレートで選ぶ
フレームレートは1秒間に何回画面更新しているかを表している数値です。フレームレートが低いとパラパラ漫画のようにカクカクした表示になりますが、フレームレートが高いとなめらかな表示になります。
固定されているものを動かずに測定したい場合には6~9Hzといったフレームレートの機種でも全く問題ありませんが、動いているものを測定したい場合や、自分が動きながら測定したい場合には25Hz以上のフレームレートの機種をおすすめします。
測定温度範囲で選ぶ
測定温度範囲は、サーモグラフィで測れる温度の範囲です。機種によって様々ですが、最小は-20°C、最大は500~650°C前後の機種が多くランナップされています。測定したい対象の温度に合わせて選んでください。
最小測定温度
最大測定温度
形状で選ぶ
大多数のサーモグラフィは片手で持って測定することに適したハンディ形状になっていますが、持ち運び性を考慮してポケットに入れられる形状になっているタイプや、スマートフォンに取り付けて使うタイプも少数ですがラインナップされています。
画像モードの有無で選ぶ
ベーシックなサーモグラフィでは熱画像カメラしか搭載されていないので、熱画像のみの表示しかできません。一方で、現在ラインナップされている多くの機種では熱画像カメラの他に可視光カメラも備えていることがほとんどです。これらの機種では、熱画像と可視光画像の切り替え以外に、PinP(ピクチャーインピクチャー)・並列表示・透過合成といった画像モードを選択することができます。
すべての画像モードに対応している機種はラインナップが少なく、またかなりの高価格帯になってしまいますが、PinPと透過合成の2種類に対応している機種は比較的多くラインナップされています。
機能で選ぶ
Wi-Fi対応
Wi-Fi対応の機種では、別売のアプリなどを使用してスマートフォンやパソコンに撮影したデータを手軽に転送することができます。
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防塵防滴
防塵防滴に対応している機種を選ぶことで、不意の雨や砂ぼこりでの故障のリスクを抑えることができます。
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SDカード対応
データを内蔵ストレージではなく、外付けのSDカードに保存することができます。
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USBデータ出力
USBデータ出力対応の機種では、USBケーブルを使用してパソコンに撮影したデータを転送することができます。
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ズーム対応
デジタルズームを搭載している機種です。一部の機種では、近距離用や遠距離用、望遠、マクロといった複数のレンズを交換して使用することも可能です。
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タッチ操作対応
タッチ操作に対応している機種では、直感的に設定や測定が可能です。
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乾電池式
乾電池式の機種は、現場などで充電が切れてしまっても予備の乾電池さえあればすぐに再使用が可能です。
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パノラマ画像撮影
サーモグラフィ単体でパノラマ熱画像を撮影することができます。パソコンなどで編集する必要がないため、手軽に撮影が可能です。
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三脚取付対応
三脚への取り付けが可能です。手ブレを抑えることができるほか、定点撮影にも効率的に行えます。
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外部データ読み込み
温湿度測定器などと接続することで、湿度などの情報を熱画像上に合わせて保存することができます。
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サーモグラフィの主なメーカーとおすすめ機種
おまたせしました。それではサーモグラフィの主なメーカーとおすすめ機種をご紹介していきます。
HIKMICRO
サーマル画像機器を手掛ける中国のメーカー。創業は2016年とかなり新しいが導入しやすい価格により高い人気を誇る。
HIKMICRO E1L ハンディサーモグラフィーカメラ HM-TP31-3AUF-E1L
熱画像解像度 | 160×120 (19200画素) |
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温度分解能(NETD) | 40mK(0.04℃) |
可視光カメラ | 無し |
フレームレート | 25Hz |
フォーカス | 固定 |
測定温度範囲 | -20°C~550°C |
重量 | 350g |
機能 | 防塵防滴・SDカード対応・USBデータ出力・三脚取付対応 |
エントリー向けのサーモグラフィながら、160×120 (19200画素)の熱画像解像度と40mK(0.04℃)の温度分解能、25Hzのフレームレートで、上位機種にも負けない性能を発揮。350gの小型・軽量ボディで取り回しやすい。
専用アプリにより、測定データをUSB経由でPCに保存可能。
HIKMICRO B10 ハンディサーモグラフィーカメラ HM-TP51-3AQF/W-B10
熱画像解像度 | 256×192 (49152画素) |
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温度分解能(NETD) | 40mK(0.04℃) |
可視光カメラ | 有り |
フレームレート | 25Hz |
フォーカス | 固定 |
測定温度範囲 | -20°C~550°C |
重量 | 360g |
機能 | 防塵防滴・USBデータ出力・PinP表示・透過合成・三脚取付対応 |
256×192 (49152画素)の熱画像解像、40mK(0.04℃)の温度分解能、25Hzのフレームレート、PinP表示や融合モード(透過合成)対応で、上位機種に匹敵する性能を備えながらコストパフォーマンスに優れるサーモグラフィ。設定した温度から外れた場合に音や点滅で通知する温度アラーム機能搭載。360gの小型・軽量ボディで取り回しやすい。
専用アプリにより、測定データをUSB経由でPCに保存可能。
Wi-Fi機能に対応したB20もラインナップ。
HIKMICRO Mini1 スマートフォン用サーマルカメラ HM-TJ11-3AMF-Mini1【Android専用】
熱画像解像度 | 160×120 (19200画素) |
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温度分解能(NETD) | 40mK(0.04℃) |
可視光カメラ | 無し |
フレームレート | 25Hz |
フォーカス | 固定 |
測定温度範囲 | -20°C~350°C |
重量 | 26g |
機能 | 防塵防滴・タッチ操作対応・スマートフォン取付式 |
手軽に使えるスマートフォン取り付け式サーモグラフィながら、160×120 (19200画素)の熱画像解像度と40mK(0.04℃)の温度分解能、25Hzのフレームレートで、上位機種にも負けない性能を発揮。重量はわずか26gで、スマートフォン取付時にも重さが気になりにくい。設定した温度から外れた場合に音や振動で通知する温度アラーム機能搭載。
使用する際には、専用アプリ「HIKMICRO Viewer」のインストールが必要です。また、Android端末専用になります。
HIKMICRO サーマルイメージカメラ HM-TP42-3AQF/W-Pocket2
熱画像解像度 | 256×192 (49152画素) |
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温度分解能(NETD) | 40mK(0.04℃) |
可視光カメラ | 有り |
フレームレート | 25Hz |
フォーカス | 固定 |
測定温度範囲 | -20°C~400°C |
重量 | 218g |
機能 | Wi-Fi対応・防塵防滴・ズーム対応・タッチ操作対応・充電式・AC電源対応・ポケットタイプ・PinP表示・透過合成・三脚取付対応 |
256×192 (49152画素)の熱画像解像、40mK(0.04℃)の温度分解能、25Hzのフレームレート、1~4倍に対応するデジタルズーム、PinP表示や融合モード(透過合成)対応で、上位機種に匹敵する性能をポケットサイズで実現。設定した温度から外れた場合に音や点滅で通知する温度アラーム機能搭載。218gの小型・軽量ボディで取り回しやすい。
Wi-Fi機能により、リアルタイムに画像を共有できる。
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FLIR
1978年創業で、赤外線カメラの設計、製造、販売を手掛けるアメリカのメーカー。サーモグラフィの分野で世界をリード。
FLIR スマートフォン接続型サーモグラフィ FLIR ONE PRO
熱画像解像度 | 160×120 (19200画素) |
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温度分解能(NETD) | 70mK(0.07℃) |
可視光カメラ | 有り |
フレームレート | 8.7Hz |
フォーカス | 固定 |
測定温度範囲 | -20°C~400°C |
重量 | 36.5g |
機能 | タッチ操作対応・スマートフォン取付式・透過合成 |
複数の画像フレームを統合することで鮮明な1枚の最終画像を生成するVividIRにより、高品質なサーモグラフィ画像を撮影。1.8mからの落下に耐える仕様で耐久性のある設計により、現場での使用でも安心。Android用はタイプC端子、iOS用はLightning端子を装備。
FLIR コンパクトサーモグラフィカメラ C5(Wi-Fi機能付) 89401-0202
熱画像解像度 | 160×120 (19200画素) |
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温度分解能(NETD) | 70mK(0.07℃) |
可視光カメラ | 有り |
フレームレート | 8.7Hz |
フォーカス | 固定 |
測定温度範囲 | -20°C~400°C |
重量 | 190g |
機能 | Wi-Fi対応・防塵防滴・ズーム対応・タッチ操作対応・充電式・ポケットタイプ・PinP表示・透過合成・三脚取付対応 |
3.5インチ一体型タッチスクリーンにより、シンプルな操作で検査を迅速に行える。コンパクトながらPinP表示やMSX(透過合成)に対応し、建物検査、施設のメンテナンス、HVAC、電気修理などのトラブルシューティング用途に最適。
保護等級IP54の防塵・防水機能、2mの耐落下性能設計により高い信頼性。クラウドサービスFLIR IGNITE™に対応し、熱画像の自動アップロードや共有が可能。
FLIR 赤外線サーモグラフィカメラ E6-XT 63907-0804
熱画像解像度 | 240×180 (43200画素) |
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温度分解能(NETD) | 60mK(0.06℃) |
可視光カメラ | 有り |
フレームレート | 9Hz |
フォーカス | 固定 |
測定温度範囲 | -20°C~550°C |
重量 | 575g |
機能 | Wi-Fi対応・防塵防滴・USBデータ出力・充電式・AC電源対応・PinP表示・透過合成 |
43,200(240×180)ピクセルの赤外線検出器と-20℃~550℃の温度範囲により、電気・機械・建物の問題を診断。内蔵のWi-Fi機能でFLIR Tools Mobileアプリにすばやく接続できるため、画像の共有やレポートの送信をあらゆる場所から簡単に行える。
保護等級IP54の防塵・防水機能、2mの耐落下性能設計により過酷な作業環境にも最適。
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テストー
1957年創業の老舗ドイツ環境測定機器メーカー。サーモグラフィ以外にも数多くの測定機器をラインナップ
テストー 赤外線サーモグラフィ TESTO868
熱画像解像度 | 160×120 (19200画素) |
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温度分解能(NETD) | 100mK(0.1℃) |
可視光カメラ | 有り |
フレームレート | 9Hz |
フォーカス | 固定 |
測定温度範囲 | -30°C~650°C |
重量 | 510g |
機能 | Wi-Fi対応・防塵防滴・USBデータ出力・充電式・AC電源対応 |
建物診断時は、IFOVインジケーター、ε-アシスト、スケールアシスト機能などにより、放射率と反射温度の自動設定だけでなく、スケールの自動調整も可能なので、少ない労力で失敗なく撮影できる。
スマートフォン・タブレットなどのモバイル機器と無線接続が可能。iOS/Android対応の無料アプリ(testo Thermography App)を使い、リモート操作、データの転送や現場での解析、レポート作成、共有ストレージなどへのアップロードやメール送信に対応。第2画面として熱画像をライブ表示することもできる。
テストー 赤外線サーモグラフィ TESTO872
熱画像解像度 | 320×240 (76800画素) |
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温度分解能(NETD) | 60mK(0.06℃) |
可視光カメラ | 有り |
フレームレート | 9Hz |
フォーカス | 固定 |
測定温度範囲 | -30°C~650°C |
重量 | 510g |
機能 | Wi-Fi対応・防塵防滴・USBデータ出力・ズーム対応・充電式・AC電源対応・外部データ読み込み |
別売の温湿度計を用いて室内の温湿度をカメラに入力し、湿度モードに設定すると、表面付近の湿度を演算し測定が可能。結露およびカビ発生リスクのある個所を特定することができる。
建物診断時は、IFOVインジケーター、ε-アシスト、スケールアシスト機能などにより、放射率と反射温度の自動設定だけでなく、スケールの自動調整も可能なので、少ない労力で失敗なく撮影できる。
iOS/Android対応の無料アプリ(testo Thermography App)を使い、リモート操作、データの転送や現場での解析、レポート作成、共有ストレージなどへのアップロードやメール送信に対応。第2画面として熱画像をライブ表示することも可能。
テストー 赤外線サーモグラフィ TESTO883 05608834
熱画像解像度 | 320×240 (76800画素) |
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温度分解能(NETD) | 40mK(0.04℃) |
可視光カメラ | 有り |
フレームレート | 27Hz |
フォーカス | 手動 |
測定温度範囲 | -30°C~650°C |
重量 | 824g |
機能 | Wi-Fi対応・防塵防滴・USBデータ出力・ズーム対応・タッチ操作対応・充電式・AC電源対応・三脚取付対応・外部データ読み込み |
手動フォーカスによりヘアクラックの水の染み込みや細い雨だれの検知などが可能。40mKの非常に優れた温度分解能、320×240ピクセル (76800画素)のIR分解能により、高精細な熱画像を撮影できる。
場所認識機能により測定場所ごとの画像を自動的にフォルダ分けすることで、効率よくデータ処理が行える。
交換可能な望遠レンズ(別売)により、離れたところから撮影しても診断に十分な大きさの熱画像の撮影が行なえる。
最初から望遠レンズがついたセットもあります。
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FLUKE
1948年創業の老舗アメリカ計測機器メーカー。サーモグラフィ以外にも様々な計測機器をラインナップしており、テスターやクランプメーターなどでは高い人気を誇る。
FLUKE ポケットサイズ・サーモグラフィー FLK-PTI120
熱画像解像度 | 120×90 (10800画素) |
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温度分解能(NETD) | 60mK(0.06℃) |
可視光カメラ | 有り |
フレームレート | 9Hz |
フォーカス | 固定 |
測定温度範囲 | -20°C~400°C |
重量 | 824g |
機能 | Wi-Fi対応・防塵防滴・USBデータ出力・タッチ操作対応・充電式・AC電源対応・ポケットタイプ・透過合成 |
IP54の保護等級と1mの落下耐性により、ポケットに入れて持ち運んでも安心。「Fluke Connect Asset Tagging」により、事前に設定したフォルダに、熱画像を自動的に整理して保存。並べ替えや整理を行う手間を省くことができる。
IR‐Fusion™を使用して可視光線画像と赤外線画像を合成が可能。設定の調整は、3.5インチLCDタッチスクリーンで簡単。
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日本アビオニクス
1960年創業の国産メーカー。サーモグラフィは研究・開発用途にも使える高機能モデルをラインナップ。防衛システム用機器の開発・製造も手掛ける。
日本アビオニクス 赤外線サーモグラフィーカメラ(ガングリップタイプ) G100
熱画像解像度 | 320×240 (76800画素) |
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温度分解能(NETD) | 60mK(0.06℃) |
可視光カメラ | 有り |
フレームレート | 60Hz |
フォーカス | オート |
測定温度範囲 | -40°C~500°C |
重量 | 850g |
機能 | 防塵防滴・SDカード対応・USBデータ出力・ズーム対応・充電式・AC電源対応・PinP表示・並列表示・透過合成 |
PinP・並列表示・透過合成といった豊富なFUSION表示機能により、計測現場にて画像診断をサポート。1.0~4.0倍連続デジタルズーム機能で遠くの被写体から近くの被写体まで撮影が可能。
上下に270°回転するフリーアングル液晶モニタと、片手で操作できるガングリップスタイル&グリップベルトにより、高所や様々な現場計測シーンで安全性を考慮し楽な姿勢・視野で計測できる。
1500°Cまでの測定が可能で熱画像パノラマ撮影も可能な上位モデルもラインナップ。
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ボッシュ
世界の電動工具のシェアトップメーカーで、豊富な電動工具のラインナップを持つ。もちろんサーモグラフィでも充電工具用バッテリーの使用が可能。ラインナップは2機種。
ボッシュ 10.8V 充電式赤外線サーモグラフィー GTC400C
熱画像解像度 | 160×120 (19200画素) |
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温度分解能(NETD) | 50mK(0.05℃) |
可視光カメラ | 有り |
フレームレート | 8.9Hz |
フォーカス | 固定 |
測定温度範囲 | -10°C~400°C |
重量 | 540g |
機能 | Wi-Fi対応・防塵防滴・USBデータ出力・乾電池式・充電式・PinP表示・透過合成 |
単三アルカリ乾電池4本、もしくはボッシュ10.8V充電工具用バッテリーで使用することができるデュアル電源供給システム搭載。「Bosch Thermal」アプリにより、スマートフォンやタブレットでデータの迅速な変更や熱画像の記録が簡単にできる。電気設備の点検・建築物の診断・配管、空調ダクト、空調機器等の点検に最適。
ボッシュ 10.8V 充電式サーモグラフィー(本体のみ) GTC600C
熱画像解像度 | 256×192 (49152画素) |
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温度分解能(NETD) | 50mK(0.05℃) |
可視光カメラ | 有り |
フレームレート | 9Hz |
フォーカス | 固定 |
測定温度範囲 | -20°C~600°C |
重量 | 640g |
機能 | Wi-Fi対応・防塵防滴・USBデータ出力・充電式・PinP表示・透過合成 |
最大2mの高さからの落下に耐える構造と優れた防じん・防水性能(IP54)により、タフな現場でも安心して使用できる。断熱材の断熱不良や遮熱診断、床や壁の暖房および温水パイプ(床下暖房など)の確認、電気設備の点検、機械部品の破損発見などに最適。本体に保存した画像に音声録音ができ、音声メモも残せる。
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カスタム
1988年創業の計測機器メーカー。サーモグラフィは1機種をラインナップ。
カスタム 温度計 サーモキャプチャ THG-01
熱画像解像度 | 32×32 (1024画素) |
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温度分解能(NETD) | 100mK(0.1℃) |
可視光カメラ | 有り |
フレームレート | 6Hz |
フォーカス | 固定 |
測定温度範囲 | -20°C~380°C |
重量 | 220g |
機能 | SDカード対応・USBデータ出力・ズーム対応・タッチ操作対応・充電式・透過合成 |
タッチパネル採用で、温度を確認したい箇所の選択やメニュー操作がスムーズにできる。「マッピングデータ書き出し機能」により、全ピクセルの温度データをCSV形式で保存でき、Excelの機能を使うことで色分けされた温度分布の画像上で温度を確認することができる。湿度センサーを内蔵し、物体温度だけでなく 環境湿度も測定可能。測定環境の把握に便利。
おわりに
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。サーモグラフィで何ができるの? 特徴&選び方、おすすめ機種を解説、いかがでしたでしょうか。今回の記事が、皆さまのサーモグラフィ選びのお役に立てば幸いです。またご質問などもお待ちしております! お気軽にお問い合わせください。
・ サーモグラフィ・赤外線カメラなどのフリアーシステムズ | Teledyne FLIR | Teledyne FLIR 「 各種資料 」, フリアーシステムズ (2022年4月15日)
・ 株式会社テストー | 環境計測器のグローバルカンパニー 「 サーモグラフィ – 目に見えない温度差を検知 」, 株式会社テストー (2022年4月15日)
・ 株式会社チノー 「 サーモグラフィとは? 」, 株式会社チノー (2022年4月15日)
・ ホーム | リコー 「 赤外線サーモグラフィカメラ 」, 株式会社リコー (2022年4月15日)
・ 一般社団法人 日本赤外線サーモグラフィ協会 「 赤外線サーモグラフィとは 」, 一般社団法人 日本赤外線サーモグラフィ協会 (2022年4月15日)