この記事は初心者の方にもおすすめです。
目次
卓上ボール盤INDEX
この記事では、まずはじめに卓上ボール盤のおすすめ機種をご紹介していきます。
卓上ボール盤の種類や選び方について詳しく知りたい方という方は、「種類と選び方」をお読み下さい。その前に卓上ボール盤とは?という方は、こちらの、「卓上ボール盤ってどんな工具?」をお読み下さい。
おすすめの卓上ボール盤
それではおすすめ機種をご紹介していきます。まずは一般的な卓上ボール盤です。
藤原産業 SK11 卓上ボール盤 300W SDP-300V 489607
最大加工能力 | 鉄工:8mm 木工:24mm |
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錐の最大送り | 50mm |
速度調整 | 5段階 |
無負荷回転数 | 700~3,000(60Hz) 600~2,600(50Hz) |
主軸 | ジャコブステーパー JT33 |
チャック能力 | 13mm |
電源 | 単相100V |
本体寸法 | 幅:200mm 高:592mm 奥行:470mm |
重量 | 18.5kg |
300Wモーターでパワフル。穴あけ深さ調整機能付きで、深さゲージについた六角ナットによりあらかじめ希望の深さに設定ができる。複数個の同一深さの穴あけに便利。最大左右45度まで傾斜可能なテーブル角度傾斜機能付き。材料を固定できるバイス付き。Amazon.co.jpでも「Amazon’s Choice」に選ばれており、多数のレビューを集める人気の機種。
リョービ 卓上ボール盤 TB1131K
最大加工能力 | 鉄工:13mm 木工:24mm |
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錐の最大送り | 50mm |
速度調整 | 5段階 |
無負荷回転数 | 620~3,1000(60Hz) 515~2,580(50Hz) |
主軸 | ジャコブステーパー No.6 |
チャック能力 | 13mm |
電源 | 単相100V |
本体寸法 | 幅:240mm 高:580mm 奥行:420mm |
重量 | 20kg |
金属、非金属から、木材、プラスチックなどへの安定した穴あけ作業に最適。幅65×つかみ能力50mmのバイス付き
HiKOKI(日立工機) 13mm卓上ボール盤 [丸テーブル] B13R
最大加工能力 | 鉄工:13mm 木工:- |
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錐の最大送り | 80mm |
速度調整 | 5段階 |
無負荷回転数 | 600~3,600(60Hz) 500~3,000(50Hz) |
主軸 | ジャコブステーパー No.6 |
チャック能力 | 13mm(別売) |
電源 | 単相100V |
本体寸法 | 幅:264mm 高:990mm 奥行:468mm |
重量 | 55kg |
錐の最大送り80mmで、深い穴あけも問題なくこなせる。DIY向けの機種と比較して、高い精度を発揮。三相200V仕様の設定や、モーターがよりパワフルになった強力型の設定もあるので、作業内容や現場環境に応じて選択できる。
※ドリルチャックは別売です。
≫強力型
おすすめの小型卓上ボール盤
こちらは、小型卓上ボール盤のおすすめ機種です。
東洋アソシエイツ 小型ボール盤 DP2250R 16110
最大加工能力 | 鉄工:6.5mm 木工:10mm |
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錐の最大送り | 30mm |
速度調整 | 無段階 |
無負荷回転数 | 3,200~6,200 |
主軸 | ジャコブステーパー JT1 |
チャック能力 | 10mm |
電源 | 単相100V |
本体寸法 | 幅:180mm 高:410mm 奥行:275mm |
重量 | 7kg |
省スペースで軽量なボール盤なので、オフィスなどでも使える。繰り返し同じ穴あけをする時に便利なデプススケール機能を標準装備。スピンドルスピードはヴァリアブルスピードコントローラーを内蔵し、無段階で変速できる。材料を固定できるバイス付き。Amazon.co.jpでも多数のレビューを集める人気の機種。
ホーザン デスクドリル K21
最大加工能力 | 鉄工:6mm 木工:- |
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錐の最大送り | 30mm |
速度調整 | 3段階 |
無負荷回転数 | 2,100~6,200 |
主軸 | – |
チャック能力 | 6mm |
電源 | 単相100V |
本体寸法 | 幅:120mm 高:350mm 奥行:225mm |
重量 | 4kg |
コンパクトかつ重量4kgと軽量なので、デスクの上でも問題なく使用できる。切削深さ調整ストッパー、平行穴開け加工用平行ガイド付き。Amazon.co.jpでも「Amazon’s Choice」に選出。
榎本工業 Amini ボール盤 M型 No.3100
最大加工能力 | 鉄工:6mm 木工:- |
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錐の最大送り | 35mm |
速度調整 | 4段階 |
無負荷回転数 | 2,800~11,400 |
主軸 | ジャコブステーパー No.1 |
チャック能力 | 6.5mm |
電源 | 単相100V |
本体寸法 | 幅:201.5mm 高:372mm 奥行:265mm |
重量 | 10kg |
主軸ヘッドは、わずかな力で確実に固定が可能。モーター部を頑丈なカバーで覆うことにより、安心して作業ができる。
卓上ボール盤ってどんな工具?
卓上ボール盤の特徴
- 卓上ボール盤は、回転するドリル部分をハンドルで昇降させて穴をあける機械です。正確な位置決めと精度の高い垂直穿孔ができます。
- 主軸の上下スライド量は限られるため、穴あけの調節の多くは、テーブルの高さ移動で行います。
- 回転数の調節はベルトの掛け替えにより行います。ドリルビットのサイズや穴あけ対象材によって、回転数を変えて使用します。回転方向は正転のみが通常で、逆転機能はありません。
- 卓上ボール盤は簡単な操作で垂直穴をあけられるため、木工ではダボ接合に適しています。(ダボ接合とはビスを使わずに材を接合する作業で、木ダボを使い表面にねじ頭が現れることを防ぐ方法です。)
- 一度深さを設定すれば、連続での穴あけが可能です。
- 卓上ボール盤の主軸は、ジャコブステーパー(JT)もしくはモールステーパー(MT)と呼ばれるタイプのシャンクになっています。モールステーパータイプであれば、テーパーシャンクドリルを使用することができます。ジャコブステーパータイプであってもチャックアーバーを取り付けることで軸を変換することができます。
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- テーパーシャンクは、高付加に強いというメリットがあり、大きなトルクを必要とするボール盤によく採用されています。また、付け外しも容易です。
- テーパーシャンクであっても、ドリルチャック(付属もしくは市販品)を取り付けることで、ストレートシャンクドリルを使用することができます。
テーパーシャンクにはタイプの他にサイズの違いもあります。ストレートドリルの軸が、6mm軸・10mm軸・13mm軸などにサイズが分かれているのと同じイメージです。
表記例
・JT No.6(ジャコブステーパー6番)
・MT No.2(モールステーパー2番)
似ている工具
磁気ボール盤
同じボール盤という名前がつく工具に、磁気ボール盤があります。こちらは、穴あけを行う工具という点では同じですが、用途が全く異なります。
磁気ボール盤はマグネット吸着式になっており、電磁石の力で鋼材に吸着し、穴あけを行います。現場ですでに建材として組み込まれている鉄鋼などに対しても簡単に使用できます。主にプロ向けの工具です。
一方、マグネットで吸着するといった特性上、木材への使用はできません。木材への穴あけに使う場合には、卓上ボール盤を選びましょう。
卓上ボール盤が20mm前後までの穴あけしかできないのに対して、磁気ボール盤は機種によっては100mmクラスの穴あけも難なくこなします。また、大きすぎて卓上ボール盤には載せられない対象材でも、上に乗せるだけで穴あけが行えます。
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種類と選び方
ここでは、卓上ボール盤の選び方について見ていきましょう。重要な点を項目ごとにまとめてみました。
電源で選ぶ
卓上ボール盤の電源には、単相100V式と三相200V式の二つがあります。
単相100V式
DIYでもよく使われる工具のため、家庭用電源でも使える100V式が数多くラインナップされています。
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三相200V式
大口径穿孔用の機種になると三相200Vが必要になってきます。また、よりパワーが必要なタッピングボール盤は、ほとんどが三相200Vになっています。
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最大加工能力で選ぶ
卓上ボール盤の最大加工能力は、鉄工13mm/木工24mmなどと表記されています。開けたい穴のサイズを確認してください。
鉄工14mm以上の穴あけをする場合には、ドリルチャック+ストレートドリルではなく、テーパーシャンクドリルでの穴あけになります。
テーブルの形状で選ぶ
卓上ボール盤のテーブル形状には丸型と角型があります。丸形は回転させることができ、逃し穴や溝が多めなので、対象材を様々な角度に固定することができます。より細かい作業に向いています。
角型は一般的な形状になります。
タッピング機能の有無で選ぶ
卓上ボール盤には、タッピング機能がついたタイプもあります。通常の卓上ボール盤は穴あけ専用ですが、タッピング機能がある機種ではネジ立ての作業もこなすことができます。1台で2つの役割をこなすことができ、効率よく作業ができますが、その分値段も高くなります。
穴あけとねじ立ての作業はスイッチ切り替えで行います。ねじ立ての際、通常の卓上ボール盤では不可能な逆回転が可能です。
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ラジアル機能の有無で選ぶ
卓上ボール盤には、ラジアル機能がついたタイプもあります。このタイプは主軸を前後スライドさせることができるので、幅が広い材料などにも簡単に穴あけをすることができます。
大きさで選ぶ
一般的なサイズの卓上ボール盤では大きすぎて置けないという場合には、より小型化された小型卓上ボール盤もラインナップされています。
主軸テーパーの種類で選ぶ
卓上ボール盤の主軸には、ジャコブステーパー(JT)・モールステーパー(MT)の2種類があります。モールステーパータイプであれば、テーパーシャンクドリルを使用することができます。ジャコブステーパータイプであってもチャックアーバーを取り付けることで軸を変換することができます。
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ジャコブステーパー・モールステーパーの中にもサイズによる違いがあります。それぞれジャコブステーパー6番(JT No.6)、モールステーパー2番(MT No.2)などど表記されます。互換性はありませんが、モールステーパーであれば、ドリルソケットによりサイズや長さの変更が可能です。
主なメーカー
ここでは、卓上ボール盤の主要なメーカーについてご紹介します。
HiKOKI(旧 日立工機)
藤原産業
リョービ(京セラインダストリアルツールズ)
トラスコ
マキタ
ホーザン
キラ
切削加工自動化ライン、切削加工機、難削材加工機、ボール盤/タッピング盤の製造を手がけるメーカー。ボール盤は業務用をラインナップ。
遠州工業
プロクソン
レクソン
あると便利なアクセサリー
ここでは卓上ボール盤を使う際にあると便利なアクセサリーをご紹介します。
クロステーブル
卓上ボール盤のテーブルに固定して使うクロステーブルです。ハンドルを回転させることにより、クランプで固定した材料を前後左右に移動させることができます。0.05mm単位での精密な位置調整が可能です。
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【番外編】ドリルドライバーや電気ドリルでも代用できる?
ここまでは卓上ボール盤についてご紹介してきましたが、「高精度な穴あけをしたいけど、たまにしか使わないし、そのためだけに卓上ボール盤を買うのはちょっと・・・」、「持ってる電気ドリルでどうにか代用できないの?」、という方ももちろんいらっしゃるかと思います。
そういった方におすすめなのがドリルスタンドです。このドリルスタンドと、電気ドリル・ドリルドライバーを組み合わせて使うことで、簡易的な卓上ボール盤として使うことができます。
もちろん、あくまでも簡易的なものなので、精度は卓上ボール盤に劣りますが、手軽に運用でき、持っている電気ドリルなどを活用できるという大きなメリットがあります。まずはこの組み合わせを試してみて、もっと精度が欲しいという場合には卓上ボール盤を購入する、というのも一つの流れとして検討してみてはいかがでしょうか。
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終わりに
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。卓上ボール盤の特長・選び方とおすすめ機種を分かりやすく解説、いかがでしたでしょうか。皆さまの機種選びのお役に立てば幸いです。またご質問などもお待ちしております! お気軽にお問い合わせください。
・ トラスコ中山株式会社 ( 2014 )『 知っておきたいプロツールの基礎知識「COCOMITE vol.2」 』 pp.53-54 p.186 p.432 佐川印刷株式会社
・ 荒井章 ( 2006 )『 電動工具完全使いこなし術 』 pp.40-46 株式会社山海堂
大変参考になりました。
ありがとうございました。
ムラヤマ
詳しく ありがとうございます。DIYを始めて2年経ち 最近 糸鋸細工を始めましたので、糸鋸盤を購入しました。垂直に穴を空けたくて ボール盤を購入予定ですが…電動ドリルに使っている六角を 使えたら便利だと思います。販売されているのは、丸タイプがほとんどです。
六角のボール盤が あれば教えて欲しいです。