この記事は初心者の方にもおすすめです。
目次
高速切断機INDEX
この記事では、高速切断機の特長・選び方とおすすめ機種を分かりやすく解説していきます。
基本的なことは知っているのでおすすめ機種を知りたい、という方はこちらのボタンからどうぞ☟
高速切断機ってどんな工具?
高速切断機とは
- ステンレス・一般鋼材・鋳鋼・鋳物・ワイヤーロープなどを、切断砥石を用いて高速で切断する機械です。同様に切断砥石を用いて切断を行うディスクグラインダーと比べて切断時間が早く、高い切断精度があります。
- ディスクグラインダーが径180mmまでの切断砥石を使って切断を行うのに対して、高速切断機は径305mm以上の切断砥石を使って切断を行います。そのため、大きい材料でも素早く切断することが出来ます。
- 本体を卓上などに設置して使用するので、手ぶれの影響を受けずに狙ったところを確実に切断することができます。また、切断物をバイス(固定具)で挟んで作業を行うので、高い切断精度を発揮します。
- バイスで固定することで、45°までの角度切断にも対応します。
高速切断機は、ディスクグラインダーを大型化して卓上設置型にした機械です。そのため、ディスクグラインダーと同様に切断砥石を使って切断を行います。
大きな違いは、アームとバイスによって切断砥石と切断材料が本体に固定された状態で切断を行うため、ディスクグラインダーが苦手とするパイプやアングル材等の切断を簡単に行える点です。
また、手振れやキックバック、振動の影響をほとんど受けないため、安全に精度の高い切断作業ができます。ディスクグラインダーのように本体を持ち続ける必要がないため、長時間の作業でも疲労を軽減できます。
似ている工具
似ている工具その① ディスクグラインダー
先端工具の砥石や刃物を換えることで、金属やコンクリートの研磨、研削、切断と幅広く活躍する定番の電動工具です。切断砥石を取り付けることで、高速切断機と同様に金属系の切断ができます。
小型で持ち運びも容易なため、様々な現場や環境で使うことが出来ます。既設の構造物に対しても支障なく使用できます。持ち運びが前提で、研削・研磨もしたい場合はこちらを選びましょう。▼関連記事
ディスクグラインダーについてはこちらの記事で詳しく解説しています☟似ている工具その② チップソー切断機
切断砥石で切断を行う高速切断機とは異なり、チップソーで切断を行う工具です。高速切断機(切断砥石による切断)と比較して、粉塵や火花を抑えてきれいに切断できます。砥石切断には不向きなアルミや塩ビなどの切断も可能です。
火花を発生させたくない環境や、熱に弱い素材の切断を行いたい場合は、こちらを選びましょう。
高速切断機の種類と選び方
それでは早速、高速切断機の種類と選び方について見ていきましょう。重要な点を項目ごとにまとめてみました。
AC電源式か、充電式か
高速切断機の電源方式には、AC電源式と充電式の二種類があります。
AC電源式
基本的に設置して据え置いて使う機械なので、ほぼ全ての機種はAC電源式になります。AC電源の中でも、単相100V・単相200V・三相200Vの三種類に分けられます。
砥石外径305~355mmの機種では単相100Vが、砥石外径405mm以上の機種では三相200Vが多くなっています。
電源方式の互換性はありませんので、設置する環境の電源を確認して下さい。
こちらのボタンから、AC電源式のおすすめ機種をご覧いただけます☟
充電式
充電式はマキタが製造しているLW141DZ1機種のみとなっています。
コードレスかつブラシレスモーター採用で、どんな現場でもパワフルに切断作業をこなすことができます。
こちらのボタンから、充電式のおすすめ機種をご覧いただけます☟
砥石外径で選ぶ
高速切断機には305mmや445mmといったサイズがあります。これは、そのディスクグラインダーで使用可能な刃(砥石)の外径サイズをあらわしています。
砥石外径のサイズには、305mm・355mm・405mm・445mmのものがあります。このうち、305mm~405mmが主流になっています。
性能以上の砥石は取り付けることが出来ませんので、切断したい材料の厚みなどを確認して下さい。
こちらのボタンから、砥石外径ごとのおすすめ機種をご覧いただけます☟
305mm
355mm
405mm
455mm
替刃について
ビルディでは、切断砥石の替刃も取り扱っています。外径サイズや厚さ、粒度、砥材、硬度などでスペック検索が出来ますので、必要な方はこちらからご覧ください。
ビルディでCHECK
主なメーカー
ここでは、高速切断機の主要なメーカーについてご紹介します。
マキタ
HiKOKI(日立工機)
新ダイワ
リョービ(京セラインダストリアルツールズ)
単相100Vおすすめ機種
お待たせしました。それでは、おすすめ機種を見ていきましょう。まずは単相100Vからです。
305mm
リョービ 高速切断機(ワンタッチバイスタイプ・二重絶縁タイプ) 305mm C3051
最大切断能力 (丸パイプ) | 90°:φ105mm 45°:φ90mm |
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無負荷回転数 | 4,200min-1 |
消費電力 | 1,450W |
重量 | 16.5kg |
鉄パイプ、アングル、軽量鉄骨などの切断に最適。材料の大きさに合わせて、3段階に位置調整が可能なクランパー付き。剛性の高いヒンジ構造を採用。砥石交換時に砥石を固定できるスピンドルロック機構搭載。
HiKOKI(日立工機) 305mm高速切断機 CC12SF
最大切断能力 (丸パイプ) | 90°:φ102mm 45°:φ60mm |
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無負荷回転数 | 4,400min-1 |
消費電力 | 1,450W |
重量 | 15.5kg |
新ダイワ ライトカッター L120S-N
最大切断能力 (丸パイプ) | 90°:φ100mm 45°:- |
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無負荷回転数 | 3,600min-1 |
消費電力 | 1,400W |
重量 | 14.0kg |
355mm
マキタ 355mm切断機 LW1401
最大切断能力 (丸パイプ) | 90°:φ127mm 45°:φ127mm |
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無負荷回転数 | 3,800min-1 |
消費電力 | 1,430W |
重量 | 16.6kg |
リョービ 高速切断機(ワンタッチバイスタイプ・二重絶縁タイプ) 355mm C3561
最大切断能力 (丸パイプ) | 90°:φ120mm 45°:φ102mm |
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無負荷回転数 | 3,550min-1 |
消費電力 | 1,450W |
重量 | 17.0kg |
鉄パイプ、アングル、軽量鉄骨などの切断に最適。材料の大きさに合わせて、3段階に位置調整が可能なクランパー付き。剛性の高いヒンジ構造を採用。砥石交換時に砥石を固定できるスピンドルロック機構搭載。
新ダイワ ライトカッター L140S-N
最大切断能力 (丸パイプ) | 90°:φ120mm 45°:- |
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無負荷回転数 | 3,600min-1 |
消費電力 | 1,400W |
重量 | 15.50kg |
HiKOKI(日立工機) 355mm高速切断機 CC14SF-100V
最大切断能力 (丸パイプ) | 90°:φ120mm 45°:φ100mm |
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無負荷回転数 | 3,800min-1 |
消費電力 | 1,450W |
重量 | 16.0kg |
405mm
HiKOKI(日立工機) 405mm高速切断機 CC16-100V
最大切断能力 (丸パイプ) | 90°:φ140mm 45°:φ100mm |
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無負荷回転数 | 3,100min-1 |
消費電力 | 1,450W |
重量 | 23.0kg |
単相200Vおすすめ機種
こちらは単相200Vのおすすめ機種です。
355mm
HiKOKI(日立工機) 355mm高速切断機 CC14SF-200V
最大切断能力 (丸パイプ) | 90°:φ120mm 45°:φ100mm |
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無負荷回転数 | 3,800min-1 |
消費電力 | 1,450W |
重量 | 16.0kg |
405mm
HiKOKI(日立工機) 405mm高速切断機 CC16-200V
最大切断能力 (丸パイプ) | 90°:φ140mm 45°:φ100mm |
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無負荷回転数 | 3,100min-1 |
消費電力 | 1,450W |
重量 | 23.0kg |
三相200Vおすすめ機種
こちらは三相200Vのおすすめ機種です。
405mm
新ダイワ ライトカッター L150
最大切断能力 (丸パイプ) | 90°:φ145mm 45°:- |
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無負荷回転数 | 2,400min-1 |
消費電力 | 2,800W |
重量 | 32.0kg |
HiKOKI(日立工機) 三相200V専用 405mm高速切断機 CC16SB(3HP) 2.2kw(3馬力)仕様
最大切断能力 (丸パイプ) | 90°:φ135mm 45°:φ125mm |
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無負荷回転数 | 2,730min-1 |
消費電力 | 2,250W |
重量 | 84.0kg |
強力な切断能力と耐久力を発揮。砥石の切断有効範囲が大きい構造(切断可能回数が多くなる)を採用。ワンタッチバイス付。
昭和機械工業 405mm高速切断機 SK3002.2KW 2.2KW仕様
最大切断能力 (丸パイプ) | 90°:φ115mm 45°:- |
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無負荷回転数 | 2,260min-1 |
消費電力 | – |
重量 | 80.0kg |
全機種45度の角度きりが可能。(ただし、バイス開きは約1/3)。移動が楽な車輪付き。小型機ながら安定した切断が可能。
455mm
昭和機械工業 455mm角度切り切断機 SK4R5.5KW
最大切断能力 (丸パイプ) | 90°:φ140mm 45°:- |
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無負荷回転数 | 2,270min-1 |
消費電力 | – |
重量 | 250.0kg |
充電式おすすめ機種
こちらは充電式のおすすめ機種です。
355mm
マキタ 36V 355mm 充電式切断機 本体のみ(バッテリー、充電器別売) LW141DZ
最大切断能力 (丸パイプ) | 90°:φ127mm 45°:φ127mm |
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無負荷回転数 | 3,800min-1 |
電源 | 36V(18V+18V) |
重量 | 14.9kg |
機能 | バッテリ残容量表示ランプ・ソフトスタート・過負荷お知らせ |
終わりに
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。高速切断機の特長・選び方とおすすめ機種を分かりやすく解説、いかがでしたでしょうか。皆さまの機種選びのお役に立てば幸いです。またご質問などもお待ちしております! お気軽にお問い合わせください。
・ トラスコ中山株式会社 ( 2014 )『 知っておきたいプロツールの基礎知識「COCOMITE vol.2」 』 p.192 佐川印刷株式会社