この記事は初心者の方向けです。
1.特長
- ランダムとは、パッドが複雑に動く様子をさし、回転しながら径4㎜の大きい偏心運動をしています。この組み合わせにより、研磨よりも研削に近い強力さで、広い面積も手早く研げ、ペーパーによっては細かい研磨もできる工具がランダムサンダーです。
- 細めのペーパーを使用すれば金属の錆落とし作業もできます。
- デメリット:圧倒的に速く研げますが、円盤状のパッドでは隅まで研げません。
- 摩擦の高いペーパーを材料に密着回転させると、最初の反動も大きくなります。
MEMO
回転と偏心運動のバランスをとるために、商品によって形状に違いがあります。
回転重視:振られないように、ハンドルが長い傾向
偏心運動重視:安定しているので、片手ハンドルが真上につく傾向
2.種類と選び方
- 平たい板を研ぐ場面が多い場合は両手型、家具などの立体作品には片手操作型のハンドルがおすすめです。
- ランダムサンダーのサイズは、パッドの径ではなく、ペーパー径で呼びます。125㎜が一般的で、広い板を研磨するときに150㎜を使用します。
3.主なメーカー
マキタ
日立
スナップオン
4.その他のサンダー
オービタルサンダー
角型のパッドが小刻みに振動(偏芯運動)を行うので、削りすぎることなく研磨を行えます。平らな面を研磨するのに向いています。木工研磨に多く用いられる一般的なタイプで、粗削りから仕上げまでを万能にこなすことができます。手にすっぽりと収まるものが多いため、作業性に優れます。市販のサンドペーパーを装着可能な機種もあります。
仕上げサンダー(オービタルサンダー)の特長・選び方ミニサンダー(三角サンダー)
コーナーの研磨に特化したオービタルサンダーです。パッドがアイロンのような形になっており、三角型のサンドペーパーを装着して使用します。比較的小型でもあるため、狭い場所や角などの研磨作業に向いています。
三角・ミニサンダーの特長・選び方ベルトサンダー
輪状のサンディングベルトを回転させることにより、研磨を行います。サンダーの中では高い研磨力を持ちます。細かい場所の研磨に対応した細長いベルトを持つタイプと、広い面積の研磨に対応した幅広いベルトを持つタイプがあります。金属加工のバリ取りや塗装はがしといった作業もベルトの交換で強力にこなすことができます。作業台などに固定することで卓上サンダーとしても使用できます。
ベルトサンダーの特長・選び方とおすすめ機種を分かりやすく解説ディスクサンダー(ディスクグラインダー)
円形のディスクの回転により研磨を行います。ディスクグラインダーとも呼ばれます。ディスクを替えることで、研磨だけではなく研削、切断といった作業も可能です。
ディスクグラインダーの特長・選び方とおすすめ機種を分かりやすく解説
【参考文献】
・荒井章(2006)『電動工具完全使いこなし術』 p.112-115 株式会社山海堂